啓風丸一般公開(ブリッジ) | 散策日記Ⅰ

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美術館&博物館で開催された展覧会の記録、それにまつわる散策記です。

 7月23日(日)、新港第1突堤で啓風丸の一般公開がありました。啓風丸は三井造船で建造され、2000年に竣工した海洋気象観測船です。

 

 行列に並び、15分待ちでブリッジに入りました。ブリッジは船長や航海士が運転する所です。蒸気船の時代は、蒸気で視界が悪くなるため、車輪に橋を架け、その上に運転席を設けていたそうです。

 

主な装置をピックアップしてみました。

 

 船の運転で一番大事な操舵装置とエンジン制御装置。電動油圧式で、電気信号を舵取り機に送るだけで、人の力は要りません。

 

 航海用レーダー。夜間や霧がかかった時など、視界が悪い時に役立つ装置。船の周りに電波を発射して、その電波が障害物に反射して帰ってきたものを計算して位置関係を映像として映し出します。

 

 海図とGPS。航海士は出港前に海図を使って船のコースを決定し、航海中は、船を位置を海図上で確認しながら走ります。海図には水深や灯台の情報などが記されています。

 

 船舶自動識別装置。VHF(Very High Frequencyの略。周波数30MHz~300MHz)の電波を利用して、船の情報(船名・船籍・船の種類・位置・速度・針路など)を他の船舶へ伝える装置。

 

 様々な無線機器が集まった部屋。以前はモールス信号(短点と長点を組み合わせて作った符号。1837年にアメリカのモールスが発明)を使って通信していましたが、現在の機器はデジタル信号(0と1の組み合わせで情報を送る)で、遭難信号などもボタン一つで送信することができます。

 

 船員の生活は、4時間働いて8時間休憩、4時間働くの繰り返し。航海の日程によって変わると思いますが、年間では4ヶ月働いて2ヶ月休むなど、まとまった休暇が取れるそうです。

 

 観測データを分析する部屋。啓風丸は気象庁の海洋気象観測船です。さて、何を観測しているのでしょうか?次に続きます。