山手八番館 | 散策日記Ⅰ

散策日記Ⅰ

美術館&博物館で開催された展覧会の記録、それにまつわる散策記です。

北野外国人倶楽部の隣は山手八番館です。

 

 入口に厳めしい顔つきの像が立っていました。向かって右側、角のある方が天燈鬼像(てんとうきぞう)で、体に龍を巻きつけているのが龍燈鬼像(りゅうとうきぞう)です。

 

 山手八番館は旧サンセン邸で、明治時代後期に建てられました。サンセン氏は仏教美術や西洋美術に造詣の深い方だったようで、館内はそれらの物が展示されていました。

 

三大巨匠(ロダン、ブールデル、ベルナール)作のブロンズ像

 

 東アフリカ、タンザニア南部とモザンビークの国境にまたがるマコンデ高原一帯に住むマコンデの人々が、300年以上前に創り始めた黒檀彫刻。ピカソの芸術はここから生まれたそうです。

 

 ガンダーラは、パキスタン北西部の古い地方。2~3世紀頃、ギリシャ文化とインド宗教が溶け合い、独特の仏教美術が栄えました。

 

 タイの仏像はインド文明の流れの中で育ち、7世紀頃からタイ民族の地方色も加わり、著しく発展しました。

 

 これもタイの仏像です。マコンデ彫刻の影響を受けた物、日本の土偶や千手観音像に近い物、日本の仏教は中国から伝わりましたが、起源はもっと遠い所にあることがよく分かる作品です。

 

 金剛力士像。向かって右が「あ」左が「ん」の像です。「あうん」とは仏教の呪文の一つで、阿は口を開いて最初に出す音、吽は口を閉じて出す最後の音であり、そこから宇宙の始まりと終わりを表す言葉とされました。

 

 山手八番館には、北野異人館最強のパワースポット「サターンの椅子」があります。女性は右側の椅子、男性は左側の椅子に座って願い事を唱えると、その思いが叶うと伝えられています。