妙心院(東林院) | 散策日記Ⅰ

散策日記Ⅰ

美術館&博物館で開催された展覧会の記録、それにまつわる散策記です。

 東林院が特別公開期間中でした。

 

 1531年、細川氏綱によって創建された寺で、「沙羅双樹」という夏椿が咲く寺として知られています。

 

 抹茶とお茶菓子を頂きました。

 

 沙羅双樹は庭の端に少しだけ咲いていました。

 

 朝に咲き夕方には散る1日花で、人の世の常ならぬことの象徴として使われます。

 

 例えば平家物語の冒頭。

「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響き有り。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理を顕す。奢れる人も久しからず、只春の夜の夢の如し。猛き者も終には亡ぬ、偏に風の前の塵に同じ。」

 

 お釈迦様は、沙羅双樹の花は、与えられた1日だけの生命を精一杯咲きつくしていると捉え、「今日なすべきことを明日に延ばさず、確かにしていくことが良き一日を生きる道である」と説きました。