須磨離宮公園のバラ⑥ | 散策日記Ⅰ

散策日記Ⅰ

美術館&博物館で開催された展覧会の記録、それにまつわる散策記です。

先日の続き。

 

 今回は、王侯・貴族のバラ園に咲くモダンローズのうち、権力者にちなんだ品種を集めました。解説は須磨離宮公園HPからの引用です。

 

 

日本の皇室にちなんだバラ

 

プリンセス・ミチコ(フロリバンダ系)

 1966年、イギリスのディクソンが作出。上皇后美智子様(1934-)に捧げられたバラ。温かみのある花の様子が上皇后のお人柄をよく表しているようです。

 

 

マサコ(シュラブ系)

 皇后雅子様(1963-)に捧げられたバラ。ご成婚の翌年(1994)、イギリスのオースチン氏により作出され、海外では「エグランタイン」の名で流通しています。返り咲きの品種です。

 

 

プリンセス・アイコ(フロリバンダ系)

 2002年、京成バラ園が作出。敬宮(としのみや)愛子内親王殿下(2001-)の誕生を祝して捧げられたバラです。

 

 

ハイネス愛(ハイブリッド・ティー系)

 2002年、岐阜県が作出。敬宮愛子内親王殿下の誕生を記念して命名されたバラです。

 

 

ロイヤル・プリンセス(ハイブリッド・ティー系)

 2002年、フランスのメイアンが作出。敬宮愛子内親王殿下に捧げられた、香りの強い品種です。

 

 

プリンセス・ナガコ(ハイブリッド・ティー系)

 1922年、イギリスのペンバートンが作出。香淳皇后陛下(昭和天皇皇后)の女王時代、良子様(1903-2000)にちなんだ品種です。

 

 

プリンセス・チチブ(フロリバンダ系)

 1971年、イギリスのハークネスが作出。秩父宮妃殿下・勢津子様(1909-95)に捧げられたバラです。

 

 

海外の皇室にちなんだバラ

 

クイーン・マザー(フロリバンダ系)

 1998年、ドイツのコルデスが作出。エリザベス皇太后(エリザベス2世の母 1900-2002)に捧げられたバラです。

 

 

プリンセス・オブ・ウェールズ(フロリバンダ系)

 1997年、イギリスのハークネスが作出。故ダイアナ皇太子妃(1961-97)に捧げられた英国王室公認の品種。売上の一部をイギリス肺病基金に寄付する条件で品種名が下賜されました。彼女からは直筆の謝辞が贈られたそうです。

 

 

ダイアナ・プリンセス・オブ・ウェールズ(ハイブリッド・ティー系)

 1998年、アメリカのJ&Pが作出。イギリス皇太子妃ダイアナの没後、売上金の一部を慈善活動に寄付する条件で、命名が許されました。現在は「エレガント・レディー」で販売されています。

 

 

クイーン・オブ・スウェーデン(シュラブ系)

 2004年、イギリスのオースチンが作出。イギリスとスウェーデンの女王、友好条約350年を記念して命名されたバラです。

 

 

ケニギン・ベアトリクス(ハイブリッド・ティー系)

 1983年、ドイツのコルデスが作出。オランダのベアトリクス女王(1938-)に捧げられたバラです。

 

 

プリンセス・ドゥ・モナコ(ハイブリッド・ティー系)

 1982年、フランスのメイアンが作出。アメリカのハリウッド女優からモナコ公国皇妃に転身した、グレース・ケリー(1929-82)に捧げられたバラです。

 

 

ジュビレ・デュ・プリンス・ドゥ・モナコ(フロリバンダ系)

 2000年、フランスのメイアンが作出。グレース・ケリーの夫君であった、モナコ公国のレニエ3世大公(1923-2005)即位50周年記念に捧げられたバラ。花の色は国旗の赤と白を表わしています。

 

 

ステファニー・ドゥ・モナコ(ハイブリッド・ティー系)

 1971年、フランスのメイアンが作出。モナコ公国のグレース王妃の娘、ステファニー王女(1965-)に捧げられたバラです。

 

 

プチ・トリアノン(フロリバンダ系)

 2005年、フランスのメイアンが作出。フランス王妃マリーアントワネット(1755-93)が愛した離宮「プチ・トリアノン」の名に冠したバラです。

 

 

クレオパトラ(ハイブリッド・ティー系)

 1994年、ドイツのコルデスが作出。世界三大美女の一人とされる、エジプトのプトレマイオウ王朝最後の女王、クレオパトラ(BC69-BC30)の名を冠したバラです。

 

 

政治家にちなんだバラ

 

シーザー(ラージ・フラワード・クライマー系)

 1993年、フランスのメイアンが作出。共和制ローマの終身独裁家、ユリウス・カエサル(BC100-BC44)の英語読み名がつけられたバラです。軍人であり政治家であり文筆家であった英雄の王冠を彷彿させます。

 

 

シャルル・ドゥ・ゴール(ハイブリッド・ティー系)

 1974年、フランスのメイアンが作出。元フランス大統領(1890-1970)の名を冠したバラ。香りが濃厚です。

 

 

ヘルムット・コール・ローズ(ハイブリッド・ティー系)

 1996年、ドイツのタンタウが作出。元ドイツ首相、ヘルムット・コール(1930-2017)の名前がついたバラ。大きな、やや黒みを帯びた赤色が魅力的です。

 

 

ミスター・リンカーン(ハイブリッド・ティー系)

 1964年、アメリカのスイム&ウィークスが作出。奴隷解放を実現した第16代アメリカ大統領(1809-65)にちなんだバラです。

 

 

ジョン・F・ケネディー(ハイブリッド・ティー系)

 1965年、アメリカのブーナーが作出。第35代アメリカ合衆国大統領(1917-63)の名前がつけられているバラです。後に暗殺されるケネディーは、米ソ冷戦の最大の危機とされるキューバ危機回避時の大統領です。

 

 

今日はここまで。次に続きます。