葵祭 | 散策日記Ⅰ

散策日記Ⅰ

美術館&博物館で開催された展覧会の記録、それにまつわる散策記です。

5月15日、葵祭を見に行きました。

 葵祭は天皇から遣わされた勅使が下鴨神社および上賀茂神社に奉幣する祭りです。神に奉献する供物は布帛・衣服・紙・玉・酒・兵器などいろいろあります。正式には賀茂祭といい、参列者や社殿、諸用具に葵を飾ることから、葵祭と呼ばれています。

 

日曜日だったこともあり、京橋から出町柳までの特急の京阪電車は満員でした。

 出町柳に着いたのは11時過ぎ。あと20分で祭りの行列が通過します。

 

橋へ向かう道は通行止めで、高野川を回りました。

 

 目的の場所も人がいっぱいで席を確保するのが大変でした。2列目で後ろに小さい子供がいたので、正座して見ることに。

 

11時半過ぎに本列が来ました。

 

歩いている人にはそれぞれ役職があるそうです。

 検非遺使(けびいし。警察官)、山城使(やましろのつかい。山城国の役人)、内蔵寮史生(くらりょうのししょう。上賀茂・下鴨神社の神前に供える御幣物を管理する人)、馬寮使(めりょうつかい。走馬を操る武官)、舞人と陪従(まいびととべいじゅう。近衛府の武官。上賀茂・下鴨神社で踊る人と歌を唄い楽器を弾く人)、など。

 

勅使(ちょくし)は、天皇の使いで最高位の者です。白馬に乗っています。

 

 本列の終わりに風流傘が来ます。牡丹やかきつばたなど、季節の造花を大傘に飾り付けていて重そうです。

 

 本列に続いて斎王代列が来ました。斎王代列は女性の列です。女性にもいろいろな役職がありました。

 

命婦(みょうぶ)。高級女官で、花傘をさしています。

 

 いよいよ斎王代(さいおうだい)の登場です。斎王代は京都在住の未婚女性から選ばれ、30kgもある十二単を着ています。腰輿(およよ)に乗っていて、「特別な人」という感じです。

 

駒女(むなのりのおんな)。馬に乗っている巫女(みかんこ)。

 

 蔵人所陪従(くろうどどころべいじゅう)。齋院の物品や会計を司る蔵人所の雅楽を演奏する文官。それぞれ楽器を持っています。

 

牛車(ぎっしゃ)が来て、1時間の行列が終了しました。