万葉植物苑 | 散策日記Ⅰ

散策日記Ⅰ

美術館&博物館で開催された展覧会の記録、それにまつわる散策記です。

阪神西宮駅から北へ20分程度の所に、西田公園があります。

 

一見普通の公園に見えますが、階段を上がると・・・

  

 

 万葉集に出てくる72種類の植物が植えられていて、それぞれの植物に、西宮市にゆかりの深い万葉研究家・犬養孝(1907-1998)が選んだ万葉歌や花などの説明板がついています。

 万葉集は約1300年前の日本最古の和歌集で、4516首の歌を20の巻に分けて編集された歌集です。

 

公園は「山のゾーン」「都のゾーン」「野のゾーン」に分かれています。

 

山のゾーン。3月下旬~4月上旬が見頃のようです。桜や椿が咲きます。

  

 

山ツツジが咲いていました。

 

都のゾーンはツツジがとても綺麗でした。

 石碑には、「万葉植物苑 大伴家持」と刻まれていました。この公園は「万葉植物苑」と呼ばれているようです。

 

「みら」の花が咲いていました。藤棚が青々としています。

  

 

「みら」の花とよく似ていますが、「むらさき」の花も咲いていました。

 7世紀後半の40代目の天皇(在任期間673-686)、天武天皇の歌を一つ。

 

  紫草(むらさき)の にほへる妹(いも)を 憎くあらば 人妻ゆえに われ恋ひめやも

 

 妹とは愛人のこと。愛人は人妻だから、恋心は胸に秘めておかなければいけない。紫草は愛人の夫。男の影がちらつく愛人やその男性を恨めしく思う歌です。

 

野のゾーンの入口に秋の七草がありました。秋になったら花が咲きます。

 

かきつばたが咲いていました。

 

知るひとぞ知る公園ですが、とても見ごたえがありました。ここは春夏秋冬楽しめそうです!