夜。
おやすみなさい、と電気を消すとむすめ子が
きょうはかーちゃんとこで寝るー、と言って
わたしの布団にもぐりこんできた。
うでまくらする?と右腕をのばしたら
うん、と言うと同時に頭をのせて、猫みたいに顔をすりつける。
左手は、寅子がぎゅっとにぎってあたたかい。
とんとんして、と寅子が言うけれど
わたしの両手はすっかりふさがっているので
寅子の向こうにいるだんなくんが、とんとん。
家族みんなで並んで、くっついて
「なんて、しあわせなんだろう…」
むすめ子がつぶやく。
かわいくて、うれしくて、思わずむははっと笑ったら
もう返事はなくて、すうすう寝息をたてていました。
しあわせだねえ。
ずーっとみんなで、くっついて眠りたいね。