12の要素の8回目、発信力 | サポートライター みけ の独り言

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今回は社会人基礎力の3つの力の中の最後、「チームで働く力」に含まれる6つの要素の最初に挙がっている「発信力」を取り上げます。この発信力という言葉は、最近特によく耳にする機会が増えたように感じますが、皆さんはどうでしょうか。

発信力という言葉が出てきた時、一緒によく出て来るのが「SNSの使い方」のような表現ですね。人によって多少の違いがあるかもしれませんが、多くの例でSNSをどのように使って拡散させるかという意味のようです。

発信力という言葉の意味を調べてみると、「自分の考えを明確に整理して、相手に正しく理解、そして納得してもらえるように伝える力」だという事でした。「自分の考えを明確に整理して~」とありますので、先ず自分が考えている事、場合によってはまだモヤモヤしているかもしれない考えをきちんと整理する必要があるという事ですね。

自分の考えを整理したうえで相手に正しく理解してもらえるような表現をしなければならないわけですが、相手よりも先に自分が何を考えているのかを理解しなければなりません。そのためには、自分が考えていることを正確に言語化できなければ、整理には至らない気がします。しかし、この「正確に言語化する」というのが難しいんです。

同じ意味でも言葉が違えば含むニュアンスが変わって来ます。意味する内容であったり、その言葉の対象になるモノが違ったり、由来の違いなんかもあるでしょう。それも含めてキチンと表現できないと、自分の中でも「考えている事」と「それを表現した言葉の意味」とでズレが生じる可能性が出て来ます。自分で言った内容が自分の考えとズレていては、相手に正しく理解してもらえるでしょうか。この辺は発信者(時にはそれを受ける側)の語彙力に大きく影響されそうですね。

この発信力がなぜ必要かというと、発信力を活用する事が出来れば、自分が所属する職場などの組織の中で意思の疎通がスムーズになりますよね。それによって、互いの考えていること共有できるようになるからです。そうすると、それぞれのメンバーが互いに各自の強みを生かし合って弱いところを補い合う事が出来れば、職場のチームワークが格段に向上しますよね。また、同時に効率も上がります。

加えて、自分の強みが明確になれば職場の中での立ち位置も変化してきそうです。強みを生かしてそれぞれが得意な事を前面に出していけば、「〇〇〇の事なら彼に聞け」というように、各自が強みを専門性にまで高めていくことでブランド的なモノの確立にもつながります。それぞれのキャリアの活性化にもつながるのではないでしょうか。

ただし、発信力は言葉を使います。どれだけ自分の専門性を高めて、職場のチームワークもよくて 生産性が高くても、それを表現できなければなりませんし、相手が正しく理解したうえで納得してもらわなければなりません。そのためには一方的に押し付けたり押し切ったりしていては納得はしてもらえません。そうではなくて、常に相手にキチンと正確に伝わったかどうかを意識しつつ、言葉を選んでコミュニケーションを取る必要があります。発信力はそのためにも、円滑な仕事の推進や協働に不可欠なビジネスコミュニケーションスキルなんです。

これは対面でのコミュニケーションを想定した内容になりましたが、インターネット上でのコミュニケーションになると、また少し事情が変わって来ます。不特定多数を相手にすることになりますので、より慎重に言葉を選ぶ必要が出て来ますよね。そのうえでのSNSやWebを活用したファンづくりが重要になってきます。インターネット上のコミュニケーションであれば、常に読み手である相手の立場に立って、分かりやすい、そして伝わりやすい表現であったり、どの場所に書くのかといった「場」を工夫することなどが重要になります。

言葉を介するといっても、なにも書き言葉ばかりではありません。メールやWeb上の記事であれば文字で表現しますが、最近増えてきたリモートワークやオンライン上でのミーティングなどでは、リアルな場所ではないとは言っても対面してコミュニケーションを取っているわけですから、話し言葉と同じように慎重に言葉を選ばなければなりません。これはリアルなコミュニケーションと何も変わりませんね。

特に、リアルなコミュニケーションでは文字の時のように考えながら時間をかけて推敲するヒマがありません。「間髪入れず」とまではいかなくても、その場で返答しなければ話は前に進みませんので、説明するにせよ考えを述べるにせよ、相手に分かりやすい表現が出来なければ成果につなれるのは難しいでしょう。

普段から発信力を身につける意識を持った方が良いようですね。具体的にどんなことをすればよいかというと、分かりやすい表現であったり語彙であったり、そういったものを意識して増やす気持ちが必要になると思います。意識していると気持ちの中に立てたアンテナの感度が上がるようです。面白い表現や分かりやすい言葉使い等を見つけたら、それを自分に取り入れることを考えてみてはどうでしょうか。メモするのでも良いでしょう、印象に残るような表現に出会ったら、自分のモノになるように覚えておいて、時々場に応じて使ってみるなどをして確かめてみるというのはどうでしょうか。

最後に、「発信力」と似た言葉に「発言力」がありますね。違いを書いておきます。「発信力」が広く情報やアイデアを伝える能力を指すのに対し、「発言力」は特定の場面で相手に影響を与える力を指す、こんな違いがあるとのことでした。