今回は場所と行動の関係について考えてみます。何をする場合でもそれにふさわしい場所があるものですが、ときに場所をわきまえず(?)ヘンな行動を取る人がいます。近年はおかしな人が増えてきている気もしなくはないのですが、その場所にふさわしい服装があるように、その場所に応じた行動や行為があると考えています。仕事をするなら、趣味を楽しむなら、ゆったりと休憩を取ったりくつろいだりするなら、それぞれにふさわしい場所があるのではないかと考えています。
仕事をするための場所では気持ちが勝手に切り替わって仕事モードになるのに、休憩の場所や趣味の場所しか空いていなくてやむなく仕事を始めたとしても、この場所では気が散ってしまって仕事に集中できない、そんな経験はありませんか。
これは、この場所は〇〇〇をするための場所だという認識があって、そこに〇〇〇を行う時の感情や気持ちなどが結び付けられているためです。場所に対する認識は人によって異なるかもしれません。そのため、同じ場所でもそれぞれの人が違う行動をしたとしても、別に不思議ではありません。ですから、その人の認識に従った行動であれば、すぐに気持ちがそちらに振り向くでしょうし、すぐに集中できます。
最近ではコ・ワーキング・スペースやレンタルオフィスなど、様々な人が自宅や職場以外の場所で自分の仕事や勉強をする例が増えています。どこかの組織や企業に所属していないフリーランスの人では、こういった場所は貴重です。自宅、職場、その次の大切な場所という意味で「サード・プレイス(第三の場所)」と呼ばれています。
コ・ワーキング・スペースのように最初からサードプレイスを意識して作られた場所は、仕事の打ち合わせなどにも利用できますが、一般的には仕事や勉強のための場所という認識ですね。その場所では、皆が静かにそれぞれの仕事や作業に取り組んでいます。ちょっと一休みといったためのドリンクや談笑できる区画などが設けられているところもあります。
最近ではコーヒーショップや喫茶店などでもパソコンを広げて仕事や作業に取り組む人もいますが、これは果たしてどうでしょうか。店が仕事して構わないというスタンスならば、別に問題はありません。しかし、食事の場所、休憩する場所となっている場合は、仕事を始めた人は嫌な顔をされるかもしれません。場合によっては注意されることも出て来るでしょう。
話が逸れましたが、場所によってそれぞれの人の認識には違いが出て来ます。ですから、ある認識を持っている人にとってその場所は寛ぐための場所ならば、寛ぐという行動とその時のリラックスした気持ちとが関連づいています。そんな場所で仕事をしようとしても、その場所で過ごす時のリラックスした気持ちが自然に湧いてきて、仕事に集中できなくなるわけですね。仕事をしたいという理性と、リラックスしようという感情、この二つがぶつかった時、勝つのは感情の方です。なぜなら、理性よりも感情の方が強いから。
したがって・・・、になるでしょうか、普段は自宅に仕事を持ち帰らない人が偶に家で仕事の続きをやっておこうと思って持ち帰ったとしても、なかなかくつろぎのモードから仕事モードに切り替わらなくて、結局ほぼ何もできずに次の日にまた出勤するということが起きるんですね。もし、この人が自宅の中の一部を「仕事専用の場所」と決めておけば、その場所ならば簡単に仕事モードに切り替わるでしょう。もちろん、最初のうちはその場所が仕事専用だと自分に言い聞かせるためにも、多少の期間や努力は必要になると思いますが。
また、自宅の場合は多くの人がテレビやソファ、その他にもいろいろなものをお持ちでしょうから、それらが視界に入ってしまうと気が散ってしまって仕事に集中できなくなるという事も出て来ます。メリハリが無くなってしまい勝ちになるんですね。
視界という事で、視覚は外部からの情報を取り入れるための五感の一つですが、その中でも特に重要なものですね。外部からの情報のほとんどが視覚を通して入ってきます。だとすると、視覚で感じ取る情報をなんとかすれば、同じ場所にいても仕事モードになれるんじゃないかという考え方も出て来るでしょう。実際には視覚をコントロールするよりも視界を変える方が簡単じゃないかと思いますが、この視界が変われば見えるものが一変しますので、気持ちや感情も新たなものに出来るかもしれません。
これを利用した方法が、少し前にこの場所に書いた「席が変われば視界も変わる」です。机の反対側に座れば見える景色が全く違った物になるので、これを利用して仕事や勉強に取り組もうという事を書きましたが、工夫をすれば自宅でもメリハリのある生活が送れるという事ですね。自宅の中にいても、始めて見るような景色に感じることが出来れば、そこを新たな場所として感情を紐づけてしまえば、自然に気持ちが切り替わります。自宅の中にあって食事をしてテレビを見るような場所でも、席が移動できるのであればそれを利用して新たな場所を作ってしまえばいい、それだけでも仕事が捗る工夫に出来ると思います。
