フレーム、ピラミッドストラクチャー | サポートライター みけ の独り言

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電子書籍のはなし、文章のはなし、ことばのはなし、書く事、話すこと、ゆめのたねで喋っていることなど、言葉にまつわるいろいろなことを中心に、書いてみたいと思っています。

 

今回はピラミッドストラクチャーを取り上げます。なんとも歴史のありそうな名前ですが、そのような形をしたものというくらいの意味でよいでしょう。以前に取り上げたロジックツリーはテーマを左から右へと横に展開していきましたが、今回のピラミッドストラクチャーは上から下に向かって縦に展開していきます。上位下位といった捉え方をする上では、視覚的にもイメージしやすそうですね。

先ず上の方にメインとなるメッセージやコメント、テーマを書くことからスタートしますが、ピラミッドストラクチャーを用いる場合は主に論理的に物事を考えていくときのフレームとして捉えられています。上位の枠のコメントやメッセージに対して、「その根拠や理由」として下の段に横に並べていくということを順に上から降ろしていく形で書き込んでいくので、一つ一つのコメントが繋がっていくことになります。この手法をマスターすれば、物事を説明するうえでとても有用な気がしませんか。ということで、プレゼンテーションのための準備といった場面でよく用いられます。

それに対して、先にも挙げましたがロジックツリーの場合は、根拠を取り上げるというよりも問題解決のための思考方法として、テーマを分解して解決方法を探るといった時に用います。もちろん、この手法もプレゼンテーションの準備に用いることは出来ますが、それよりも現状の全体像の把握や俯瞰といった使用方法の方が向いているようです。

ピラミッドストラクチャーを書く場合、まず結論が必要です。「何を言いたいのか」からスタートして、「その理由は~」「その根拠となる〇〇〇は~」と続き、それぞれにまたその理由や根拠が続いていくといった流れになります。スムーズに進めるためにも、まず結論に対する根拠、その理由など3つくらいが分かりやすいでしょうか、ある程度の数を挙げておいてたうえで、事前に整理をしたりグループ分けをしておいたりしたうえでピラミッドストラクチャーを書き込んでいくと、比較的書きやすくなります。そうなってくるとKJ 法のようにある程度カードのようなものを使って整理したうえで取り掛かるという事も出て来そうですね。

ただ、ここで一つ大事なことがあります。それは、全体像として考えたときに、ある程度の枠組みを決めておくという事です。というのは、一つ一つの理由や根拠を整理していくことは大事ですが、それに何日もかかるようではいけません。また、あれやこれやと盛り込み過ぎていくと、どれが有効な筋道になるのかが曖昧になってきます。拡げることも大切ですが、それ以上に絞ることが大切です。そうしないと、聞き手は何を強調しているのかや論理の流れなどが分からなくなるかもしれません。

そのためには、最上位に挙げた結論に対する理由や根拠の大きさといったものを揃える必要も出て来ます。縦の流れはグループ化しやすいと考えられますが、横のレベルでは揃えることは難しいかもしれません。だからといって、どこかの縦のグループだけ深く長いものになってもいけません。枠組みという場合は、何階層くらいに収めるかといったことを考えておく必要があります。一般的には3~4階層くらいのようですね。

さて、初心者にとってはピラミッドストラクチャーは手強そうです。しかし、使うメリットを知っておけば取り組む意欲は向上するのではないでしょうか。そのメリットとは、

 1、自分の意見や主張が整理できる
 2、論理的に伝えやすく、聞く側も分かりいやすい
 3、結果として、説得力が増す
 4、冷静に会議が行える
 5、経験や勘に頼らず、物事を本質的に捉えることができる

こういったことでしょう。

ただ、ピラミッドストラクチャーは使い辛いのも事実です。なぜかというと、自分が受け持つ結論があるだけの状態で白紙の紙を渡されて、そこに枠組みを含めてすべてを書き込んでいかなければならないわけですから、最初のうちは戸惑うんじゃないでしょうか。また、手本となるようなものが少ないようにも聞いています。とは言っても、これを使いこなせるようになれば、プレゼンテーションの内容は飛躍的に向上するかもしれません。頑張って取り組んでみませんか。

 

あとは喋りが巧いかどうか、中身をうまく伝えられるかどうか・・・。