「七夕決戦」ともいうべき東京都知事選もいよいよたけなわである。

今回の都知事選には56人もの候補者がいるようだが、やはり小池百合子、蓮舫両氏が中心になることは間違いないだろう。女性の決戦である。

  小池氏は別名「緑のタヌキ」と呼ばれることもある。勝負服のカラーが緑色であること、どこかしたたかで抜け目がない印象からくるネーミングであろう。

蓮舫氏はどうか。私が蓮舫氏にもそんな名前をつけるとすると、やたらキャンキャン吠えまくる「白いスピッツ」と呼ぶのがふさわしいように思う。

 

 さて、勝負の行方はどうだろう? 現職の小池氏が有利に思えるが、弱点はないだろうか。

独自候補を出せない自民党は小池支持にまわるようだが、どんな影響をもたらすものか。裏金問題等で不信をかう自民党は、最近の選挙では連戦連敗である。この不信・嫌悪感が都知事選に無縁とは思えない。庶民の反自民感覚が反小池に回るとしたらそのマイナスは大きい。

 支持団体と言えば、蓮舫氏側の共産党も強固な組織票を持ってはいるが、なにぶん共産党嫌いの人間も多い。さらに言えば連合が反共産党に拘り、蓮舫氏を支持をしないのも蓮舫氏側には大きいマイナスである。

 次に文春砲である。小池氏のカイロ大学卒業の嘘を小池氏の元側近が暴いたことは大きな失点となるように思う。そんなことは関係ないという人もいるが、やはり影響はあるだろう。私は、元側近が裏切るということは、少なくとも小池氏には人徳がないということを証明しているように思うのである。

ただし、文春砲は一方で蓮舫氏のスキャンダルも同様に掲載しているので、この点は五分と五分とも言える。

 こんな意見が一部で流布している。今回の女性対決は「嫌い度」対決である。どちらがより嫌われているかで勝負が決まるという発想である。「嫌われ度」で勝敗が決まるとは、この二人にしてみればいかにもありそうなことで、言い得て妙だといわざるを得ない。

 

 ところで、困った問題が起きている。「掲示板ジャック」である。24枚もの同じポスターが貼られている問題である。NHKから国民を守る党が、お金を払えば同党の候補者分のスペースを自由に使っていいと勝手に便宜を図っているのである。

 こんなことは許されるのか。選挙は民主主義の根幹をなすものである。その民主主義を冒涜・否定するような行為ではないだろうか。N党のお騒がせに「推し」を感じる若者もいるかもしれないが、あってはならないことである。掲示されているポスター一枚をいたずらで剥がしても公職選挙法違反である。ただちに対策をとって禁止すべきである。