今年もあと残すところ二日。光陰矢の如しとはいうものの歳をとればとるほど一年はあっという間に過ぎる。

今年もたくさんの著名人が旅立った。私の周りからも、友人や元上司がポツリポツリと消えていった。寂しいこと限りなしである。

   ところで、年末恒例の今年の漢字に「税」が選ばれたのは意外だった。私は、WBCでの優勝や大谷の史上最高年俸などがマスコミを大いに賑わせたことから「侍」もしくは「球」になるだろうと予想していたのだが。

もちろん、「増税メガネ」が話題になったり、減税、増税がよく議論された年でもあったのでわからないでもない。税は庶民にとって切実な関心事でもある。

 

   税と言えばちょっと気にかかることがある。「復興特別税」である。平成25年から25年間、所得税額の2・1%が課せられているのである。年金生活者を含め所得のある者は全員東日本大震災の復興のために収めている税金である。

勿論、私はこの税金に反対するわけではない。とくに原発事故による被害を受けた地域の復興には強い関心を持って見守っている。

  調べてみると、この税金はハード面を中心に、復興に要する費用として毎年4兆円を超える金額が支出されているようだ。

それはそれで結構なことだが、今復興はどのくらい進んでいて、これからどの程度のお金が必要なのか。その詳細が私にはよくわからない。マスコミもそれに関して詳しい報道をしたということは寡聞して知らない。まさかとは思うが復興以外の費用に流用されるようなことはないのか。その点が気になるのである。

   復興に関する税と言っても聖域にすべきではないのは言うまでもない。たえずその進捗状況と今後の見通しを国民の前に開示すべきであると思うが如何なものであろう。

今年はこれで。皆さま良いお年をお迎えください。