今は無用の長物になってしまったが、かつては公衆電話で電話をするときによく使っていたカードである。ためるつもりはなかったが、いつの間にかたまっていた。

当時は、宣伝用ノベリティや記念品、ちょっとしたお返しにこのカードが利用されており、私の場合自分で購入したことはまずない。広報部で宣伝関係の仕事をしていたこともあり、マスコミ等どこからともなくいただいたものが多かった。

改めて調べてみると、テレカが100枚、その他JRのオレンジカード、メトロカードなど10枚あり、すべて未使用である。現金に換算すれば6万円程度になる。

 女房にどうしょうかと相談したら、今でもNTTは現金化してくれるんじゃない、と現金化を勧められたが今一つ決心がつかず現在に至っている。あるいは、もっと時間が経過すれば、骨董品として価値が出るのではないかなどというケチな思惑もないわけではない。とくに千代の富士の優勝25回、39連勝記念や、長嶋茂雄引退記念のなどのカードなどはいかにも価値がありそうだ。

 といっても、たかが昔の、もはや使う機会がなくなったと言ってもよいカードである。後生大事に取っておくなんて、ちゃんちゃらおかしいのかもしれない。

皆さんは昔の使えなくなったものが机の中から出てきたとき。簡単に捨てられますか?

老人にとって、昔の思い出そのものが、かけがえのない、もっとも親しい友人のようなものではないだろうか。