ある目的のために「スクラップ」から復活させたテリオスキッドが引退せざるを得なくなりました。何年式か忘れましたが,前所有者が二度タイミングベルトを交換し,なんと35万km以上走行していたのです。

排気ガスに強い煙が出始め,オイルの減少を伴い出したため廃車したもので,販売店 (実は駐車場の親戚です )片隅で二年ほどスクラップになる順番待ちをしていたのです。しかし,私が「この車まだ走れますよね ?」で復活し3年半頑張ってくれました。評判通りエンジンはすごぶるタフで常にセル一発始動,燃費も12km/Lを維持できていました。この手のターボ車としては結構良い値だと思います。

 しかし,ボディーとサスペンションなどの痛みははかなりひどい状態で,悪路を走ると「ガタガタ」とすごい振動。ショックなどのゴムブッシュがヘタっているのです。

ボディーも至るとこに凹みや錆があり,有り合わせのスプレーでサビの進行をおさてえいました。山道のようなところしか走らせないため,ボディーの傷はむしろ気にせず走れて良かったのですが,さらに傷を増やしてしまうことにもなっていました。

 乗り始めてから一番厄介だったのは一度エンジンが全くかからなくなってしまったことで,親戚の整備士もいろいろ手を尽くすもなかなか原因が掴めず半日悩んだそうです。原因はわかってしまば「当然のこと」で「ガス欠」でした。なぜ気が付かなかったかというと,ガソリンメータにはまだふたメモリのガソリンがあったのです。燃料ボンプも動いているのにガソリンが回ってこないことで気が付いたというのですが,原因の大元はガソリンタンクの凹みで,その部分がちょうどフロートの下だったため,ガソリンが空になってもメーターはふたメモリより下に下がらなかったのです。

 引退に至る原因は先月末からで始めた症状です。坂道などでタコメーターが異常に上がり下がりするようになったのです。まるでCVTの車を乗っているような感覚で,車速が上がるのに回転が下がっていくようにメーターが下がるかと思えば,逆にタコメーターだけが勝手に上がって行ったりしたのです。この状態ではクラッチの滑りも疑われ,多少そのよう振る舞いもあったのですが,どう見ても電気系統の異常です。ところがシコ日前からは完全にクラッチの滑りが出始めてきたのです。それも常にという症状ではなく,フルスロットルでも滑らない時もあれば少し加速しようとしただけでもうダメかと思うほど滑ることもあるのです。

 乗り続けるためには少なくともクラッチ版の交換や電気系統のチェックなど相当な経費がかかってしまうため,車検まで半年あるのですが年度末をもって完全引退させてあげることにしました。

 本当に長い間ご苦労様でした。