一度は行ってみたい世界の絶景 イエメン・ソコトラ島 | ぜひ行って欲しい!世界のお勧め絶景スポットを紹介するブログ

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特に印象に残った選りすぐりの絶景スポットを紹介していくブログです。
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今日の絶景  
  イエメン・ソコトラ島


イエメンのソコトラ島は
インド洋の西側に浮かぶ孤島で、
今から2000万年前に
ゴンドワナ大陸から分離したと考えられています。

広さは東西に約100km、南北に約40kmで、
紅海の入り口に位置し、地政学的に重要な地域です。

古代から海上貿易の中継地点として、
アラブ人、インド人、ギリシャ人などの商船が寄港し
栄えた歴史があります。
現在は農業が中心で、
牧畜としてヤギが島内のほぼ全域で放牧されています。
風が強く、特に5~8月にはツアーもストップして
観光できないほどです。
2008年に世界遺産に登録されてから
観光開発が始まっていますが、
デリケートな生態系への影響も心配されています。

この島は「インド洋のガラパゴス」ともいわれ
独自の生態系を持っている島です。

苛酷な気象条件の中で
長い年月の間に動植物は独自の進化を遂げ、
アラビア半島に位置するイエメン本土とは
全く異なる生態系が作り出されました。

島の植物は900種を数え、その内300種が固有の植物です。

鳥類や昆虫、クモ類など、
これら植物とともに暮らす動物の固有種も多く、
爬虫類は24種、鳥類は8種の固有種が現在確認され、
生息する昆虫の多くも固有種という特異な島なのです。
地球温暖化による環境変化や人間による開発などのため、
数百種が絶滅を危惧されています。

独特の樹形が印象的な竜血樹(ドラゴンブラッドツリー)、
幹が巨大な徳利状になり貯水の機能を果たし、
2つとして同じ形のないユニークな容姿が特徴で、
ピンク色の美しい花から
デザートローズとも呼ばれているボトルツリー、
8種類の乳香の木の樹脂は
古来から香水の原料、漢方薬として用いられ、
ヨーロッパでは宗教儀式に利用され、非常に高価なもので、
莫大な富を築き「幸福のアラビア」と呼ばれていました。

原始的なザクロの一種や世界で唯一のウリ科の樹木など
独自の進化を遂げたものが多く、
他の地域では決して観られない独特の植物が創り出す景観は
「地球上でもっとも地球らしくない島」とも言われています。

なかでもひときわ異彩を放っているのが、
ソコトラ島のシンボルにもなっている「竜血樹」と呼ばれる木です。

樹皮を傷つけると滲みだしてくる樹液(竜血)が真っ赤なことから、
まるで竜が血を流しているかのような状態になります。

この樹液は、
古代ローマ時代から鎮痛効果や止血のための薬品として
使用されたほか、
中世期には染料やラッカーとしても用いられ
『赤い金』ともてはやされた時代もありました。
樹脂を集め、乾燥させてドロップ状にしたものが“竜血”で、
中世欧州、あるいは中国で珍重され、
アラビア、インド、ギリシアなどの商人の手によって
世界各地に流通してきました。

いまでも現地住民の貴重な現金収入ですが、
竜血樹の繁殖域は減少しつつあるうえ、
世界遺産に登録された事により
竜血が土産物としても取り扱われるようになってきました。

竜血樹は、フィクションの世界に出てきそうな独特な形をした木で
逆さに傘を開いたような奇妙な形をしています。
人が立っていると、SFかファンタジーの冒険者にしか見えません。

このような形になったのは、
この島の生い立ちにも深い関わりがあって、
もともと雨が少なく風が強くて人間も住めないような
過酷な環境だったこの島は乾燥した岩山ばかりで、
そんな乾いた土地で植物が育つために、
海の水蒸気をたっぷり含んだ風が霧を生み、
その水分を効率よく吸収するために、
このような奇妙な形に進化しました。

なぜこれほどユニークな生態系を持つ島が、
近年までさほど知名度がなかったのか不思議ですが、
それは1999年に空港ができるまで
外国人の立ち入りが許されていなかったためです。
2008年に世界遺産に登録されたことから、
急に注目されるようになったとのことです。

【おもな観光地】
★ハディボ
ソコトラ島唯一の町で13km西側には空港があり
南側にはハギール山地が聳えています。
公共交通機関らしきものはほとんどなく、ホテルが数件あり、
観光は2・3日のツアーに参加するのが一般的で、
見所はどこも、1~3時間程度の距離なので
ホテルに泊まりながら日帰り観光することになります。
フィッシュマーケットや島の名産であるハチミツ屋さんは
是非訪れたい所です。

★デトワ・ラグーン
ハディボに次ぐ大きさの集落カランシアの村のすぐ北側に広がる
広大な、遠浅で美しいビーチ、
真っ白な干潟と砂丘とラグーンがあって
ソコトラ島で最も美しい場所です。

真っ白な砂浜にコバルト・ブルーの海、
潮の満ち干によって作り出されるラグーンは
息を呑む程の美しさで、景色だけなら世界レベルですが、
残念なことに風が強くてリゾート気分はありません。
キャンプ場もあり美しいラグーンを眺めながらの
キャンプ体験も可能ですが、シャワーなし、
トイレと簡単な水タンク式水道があるのみなので
オススメはできません。
近くの村からボートに乗って
イルカを見に行くプログラムもあるようですので
ツアーを申し込む際、確認してみるといいかもしれません。

★ディレシアビーチ
どこまでも美しい砂浜が続き、
小さなピラミッドの様なスナガニの巣が
たくさん観察できるビーチです。
また、モンスーンの季節には
強風によって岩肌に砂が吹き上げられ、砂丘が作り出されます。

★ディハムリ
岬に立つ2つの赤い夫婦岩と
一番設備の整ったキャンプ場が特徴で、
海中は魚が一杯のシュノーケリングスポットです。 

★ディクサム高地
島の中央部に広がる標高6~800mの高地で、
竜血樹が数多く観察できる事で有名で、
展望台からは渓谷を挟んだ対岸に無数の竜血樹が林立する
不思議な景色を眺める事ができます。
シェバホン村では世界的な絶滅危惧種
エジプト・ハゲワシが数多く観察できます。

★ホムヒル山
島の北東部に位置し、
特異な生態系を維持する地域が自然保護区に指定されていて、
乳香の木、ボトルツリー、竜血樹が一度に観察できる
類稀な場所が広がっています。

★ディハムリ海洋保護区
美しい海に囲まれたソコトラ島の中で、
海岸から直ぐに珊瑚礁が広がっていて、キャンプ場があり、
シュノーケリングが楽しめます。

★鍾乳洞
遠くからみると山腹に開いた悪魔の口みたいな雰囲気の
大きな洞窟で、鍾乳石もみられますが、
奥行きはあまりありません。
中の空間はかなり広く明るいので、
地元の人が山羊の囲いに使ったりしています。


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