旧ソ連製の軍用双眼鏡とのことである。2007年頃、インターネットのオークションで中型低倍率の双眼鏡を探していたところ、ロシア製の6×30といううってつけのポロ型双眼鏡が出品されたのでさっそく落札した。出品者から「品物は海外から発送する」との連絡があり、そのあたりから怪しいぞと思っていたのだが、案の定送られてきたのは出品物とは異なるこの8倍機であった。やや古びた使い込まれたらしい双眼鏡を手に、騙された!ガラクタを掴まされた!と当初は思ったのだが、覗いてみると悪くない。白い物を見たときにわずかに黄色がかった像であることが分かるが気になるほどではない。調べてみると1980年代に旧ソ連で製造された軍用双眼鏡らしいということがわかった。像が黄色っぽいのは軍用仕様のためか、あるいは対物レンズを見ると単層コートらしいのでそのせいかもしれない。像の品質に不満はないが、本機もアイポイントが低く、しかも硬質見口なので眼鏡使用では辛い。本機は、古いカメラなどにもよくあるような、光学機器に特有のあの油脂類の匂いがする。これに軍用らしいしっかりとした出来の革製ケースの匂いが入り交じって、古き良き?時代の精密光学機器の雰囲気を醸し出している。30ミリクラスにしては重い質量もあいまって、いじっているだけで楽しくなるような存在感のある双眼鏡である。本機を双眼鏡として使う機会は少ないのだが、そんなわけで、雨で家にこもっているときなどFEやF3と共に引っ張り出してはいじくり回して楽しんでいる。
