準決勝第1試合は、実質決勝戦と言っても過言ではない
全豪覇者シナー選手とウィンブルドン覇者アルカラス選手の
ライバル対決となった。
新世代男子テニス界の若きチャンピオンによる質の高い試合は
第1セットからエンジン全開のシナー選手がアルカラス選手を圧倒、
アルカラス選手は自分のサービスゲームを奪われる場面が多く、
結局6-2でシナー選手が先取した。
第2セットもいきなりシナー選手がアルカラス選手のサービスを
ブレイクし、このまま一気に行ってしまうかと思われたが、
アルカラス選手がブレイクバックし、逆にシナー選手のサービスを
ブレイクし展開を逆転させ、このセットはアルカラス選手が6-3で
奪った。
第3セット、アルカラス選手が先にブレイクを成功させながら、
ダブルフォルトからリズムを崩し逆転された。
途中シナー選手に痙攣が起きるアクシデントがあったが
シナー選手が6-3で取り切った。
第4セットは両者一歩も譲らずハイレベルな展開が続いたが、
アルカラス選手が終盤でワンチャンスをものにし、アルカラス選手が
6-4で取り返した。
最終セット
もちろん体力勝負ではあるが、気持ちと言った面で切れずに
集中力を保った上で強気で勝負をかけていかなければならない。
アルカラス選手がドロップショットやロブ、パッシングショットで
揺さぶりをかけ、先にブレイクに成功した。
その後、アルカラス選手のサービスゲームはジュースにもつれ込む
ケースが多く苦しんだ。
しかし、最後には追いかけるシナー選手を振り切り、4時間を超える
激闘をアルカラス選手が制した。
アルカラス選手は前年はベスト4、今年は初の決勝進出となった。
それにしても勝敗はともかく素晴らしい試合だった。
今後男子テニス界をけん引していくであろう両選手の質の高い
白熱したプレイに感動した。
今後もこの両選手のライバル対決が続くと思われる。
つい数年前まではアルカラス選手が優勢だったが、現在はシナー選手が
ランキングでは上となった。
しかし、この試合を見る限りその差はほぼ無いと言えよう。
一方、準決勝第2試合は、ズべレフ選手がルード選手に3-1で勝利し、
決勝に駒を進めた。
第1セットはルード選手ペースだったが、第2セット以降ルード選手は
体調を崩し本来のプレイができなかったようで、ズべレフ選手に屈した。
よって決勝は、アルカラス選手とズべレフ選手の対戦となり、
両選手ともに今大会初優勝を狙う。