注目の女子シングルが始まりました。
ショートプログラムを終え、韓国のユナキム
選手が1位、僅差で安藤選手が2位に付けました。

去年のこの大会以降国際大会に参加していなかった
キム選手の初めて披露するショートプログラム。
今までほとんどミスを犯したことのない得意の
3回転ルッツ-3回転トウのコンビネーションで
ルッツジャンプの着氷が乱れ、コンビネーションに
できず、3回転フリップ-2回転トウに変更。
このミス以外は、全てのエレメンツで高い加点を
得た上に、5コンポーネンツでも全て8点台といった
高得点のため、かろうじて1位の成績でした。

これに対して安藤選手は全くミスのない情感あふれた
素晴らしい演技をしたにもかかわらず、
5コンポーネンツは、キム選手ほどの高い得点ではなく、
7点台後半に抑えられました。
ただ、ショートでは3回転ルッツ-3回転ループを回避し
セカンドジャンプを2回転ループにし、まとめ上げたのは
大正解だった思います。

確かにキム選手の芸術性豊かなプログラムは、悪くは
ないのですが、ミスのある演技が無い演技より得点が
高いのは納得いかない気がします。

ただし、両者の差は0.5も無い僅差。
いつものキム選手なら、ショートでもう手の届かない
信じられない高得点を出すので、フリーで逆転はできない
のですが、この差であれば大丈夫。
ちょっとキム選手の失敗に助けられた感じです。

安藤選手の今シーズンのフリーは、非常に安定していて
高得点を出しているので、完璧にこなせば、逆転は
可能。優勝のチャンスは大いにあると思います。

残念なことに浅田選手は、トリプルアクセル両足着氷と
3回転フリップで回転不足を取られ、得点が伸びず7位と
いった信じられない結果となりました。
よって、明日のフリーでは最終グループで滑ることが
できず、優勝争いから後退してしまいました。
それでも、現在3位のロシアのマカロヴァ選手との差は
3点ほどなので、フリーで巻き返せば、表彰台の可能性は
あります。絶対にトリプルアクセルを決めて欲しいです。

ただし、3位のマカロヴァ選手、5位のレオノヴァ選手は
地元ロシアの選手のためとても有利。
男子で銅メダルを獲得したように、この両者にもチャンス
があります。でも、両者ともダークホースではありますが、
あまり演技に魅力は感じませんでした。

4位のアメリカのシズニー選手もジャンプの着氷に乱れが
あったものの、スピンでは高評価のため、このポジション
をキープ。フリーの出来次第でさらに上位に行くことは
可能です。

5位のコストナー選手は派手な転倒があったにも
かかわらず、浅田選手よりも得点が高かったのは
不思議なくらいです。

残念ながら、世界フィギュアデビューとなった村上選手は、
冒頭の3回転トウのコンビネーションは完璧に飛べていた
と思ったのですが、セカンドジャンプが回転不足のため
減点されていたのと、簡単なダブルアクセルの着氷が
乱れ、得点が伸びず10位。
フリーで借りを返してもらいたいです。