今日はこの二つを徹底解説します。
まずDHAとEPAとは何ぞや?
それは脂肪酸です!(脂質を構成するもの)
脂肪と聞くと嫌なイメージが沸きますがご安心ください。牛や豚の動物性の脂肪とは違い、中性脂肪やコレステロールを低下させる働きを持つ脂肪の事です。
脂肪酸には動物性である飽和脂肪酸と植物性の不飽和脂肪酸があります。DHAとEPAは不飽和脂肪酸のグループに入ります。
この二つの働きを見てみましょう。
DHAの働き
脳を活性化させます
脳の回転が速い人と遅い人の違いは、脳の神経伝達物質に差があります。
DHAは、脳内にある神経伝達細胞であるシナプスの材料となるだけでなく、これらの細胞を活発化させる働きがあります。
血液をサラサラにします
DHAは血液の粘りの原因となる中性脂肪や血中コレステロールを低下させます。又、赤血球や細胞膜や血管壁を柔らかくする作用もある事から、血液をサラサラにする為には欠かせません。
動脈硬化・脳卒中を予防します
上記で解説したとおり、血液の流れを良くしますので、血管内に血栓が出来るのを防ぐなどから、動脈硬化や高血圧や高脂血症、脳卒中を予防する事がいわれています。
続いてはEPAを。
EPAの働き
動脈硬化の改善
EPAは、動脈硬化の原因である、血小板の凝集を抑制する効果があり、予防や改善に役立つとされています。
特に、心筋梗塞や、虚血性心疾患の原因とされる、心臓に近い血管である冠状動脈に効果があり、死亡リスクが低減するという報告があります。
花粉やアトピーの改善
EPAには、炎症やアレルギーを改善または、軽減する効果があるとされています。EPAが、炎症やアレルギーの原因となるプロスタグランジンやロイトコリエンといった物質を抑制するためで、これは、成人病予防にもつながります。
中性脂肪を減らす
EPAは、血液をサラサラにする効果を持っていますが、特に、中性脂肪を減少する効果が強いとされています。中性脂肪が高いと、高脂血症や血栓症、高血圧などさまざまな疾病の原因になるとされています。
また、近年の研究で、GLP-1ホルモン(痩せるホルモン)の分泌を促進し、ダイエット効果を持つ事も判明しています。
これでだいぶDHAとEPAのことが分かって頂けたかなと思います。
でもまだ大事なことが…それは
DHAとEPAの違い
です。
これ案外分からない方が多いんですね~。ではその違いを解説します!
EPAとDHAは、同じ不飽和脂肪酸の仲間で、さらに、多価不飽和脂肪酸のn-3脂肪酸という種類の仲間であり、非常に近い存在です。
お互いに似た効能を持っており、動脈硬化などの生活習慣病を予防しますが、それぞれで得意分野が違います。コレステロールの減少にはDHA、中性脂肪の減少にはEPAがより効果を発揮します。
さらに、DHAは脳に到達し、脳神経を活性化する働きがありますが、EPAは脳に到達し働く事はありません。
それぞれの効果の特徴を表にしてみましたので、参考にご覧ください。
EPA | DHA | |
血小板凝集抑制(血液サラサラ効果) | ★★★ | ★★ |
動脈硬化の予防 | ★★ | ★★ |
血栓症の予防(心筋梗塞など) | ★★★ | ★★ |
記憶力の向上 | ― | ★★★ |
認知症の改善 | ― | ★★★ |
抗炎症、抗アレルギー効果 | ★★★ | ★★ |
少しは理解できましたか?
では最後にそれぞれを多く含む食品
を紹介します。
DHAを多く含む食品
図でご覧ください。
可食部100g中に含まれるDHA含有量を下記に紹介します。
では
EPAを多く含む食品
図でご覧ください。
魚に多く含有されるEPAの可食部100g中に含まれる量を紹介します。
どうでしたか?
今までDHAやEPAに対する気持ちが変わりませんか?
少しずつで良いので、生活に取り入れていきましょう!
ちなみに、お魚から摂るのも良いですが、サプリメントでもOKです。
サプリメントならDHAとEPAを一緒に摂りましょう!
DHAと同じような効能を持つEPAは、血液をサラサラにし、各種の生活習慣病を予防するなどが期待できます。
DHAとEPAを一緒に摂取した方が良いといわれているのは、コレステロールを下げる効能はDHAの方が高く、中性脂肪を低下させる効能についてはEPAが高いといった、お互いで得意分野が厳密には異なっています。
この為、この2つは同時に摂取する事で、相互的に有効に働くことが期待出来ます。
DHA、EPAは摂取量の基準はなく、副作用もほとんどないので、不足しないようしっかりと摂取するようにしましょう。
カラダにとって最高の潤滑油であるDHAとEPA、もっと仲良くなりましょう!