コーヒーが糖尿病や肥満に効く⁉︎の講義 | 好生館 食知楽好

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"Institute for Scientific Information on Coffee" という研究所(Nestle社など欧州の大手コーヒー業者7社が設立した機関)が発表したレビューによると、コーヒーを一日に3杯以上飲むことで2型糖尿病の発症リスクを軽減できます。

このレビューは昨年発表された複数の研究の結果をまとめたもので、レビューの主な結果は次の通りです:

  • コーヒーを毎日3~4杯飲む人では、飲む量が2杯以下の人あるいは全く飲まない人に比べて、2型糖尿病になるリスクが25%ほど下がっていた。

  • 一日に飲むコーヒーの量が1杯増えるごとに、糖尿病になる相対リスク(絶対リスクに比べて数字が派手になるので要注意)が7~8%減っていた。

  • カフェイン抜きではないレギュラーコーヒー(regular coffee)の糖尿病予防効果が、男性よりも女性に対して格段に大きいという結果になった研究が1つあった。 

    (注) "regular coffee" という言葉は地域によって次のように意味が異なります:

    1. 砂糖とクリームの入ったコーヒー
    2. ブラック・コーヒー
    3. カフェインの入ったコーヒー
    4. エスプレッソやカプチーノなどではない、ホットのアメリカン・コーヒー

    ここでは「カフェイン抜きではない」とあるので3の意味だと思います。 「インスタント・コーヒーではないコーヒー」という意味では無いでしょう。 

  • コーヒーに含まれるカフェインが、代謝を促進することでエネルギー消費を増加させて血糖値に影響することで、(糖尿病のリスク軽減において)大きな役割を果たしている、ということを示唆する研究も複数あった。

  • その一方で、コーヒーの糖尿病予防効果がカフェインによるものではないことを示唆する研究も1つあった。 この研究では、カフェインを抜いたコーヒー(デカフ・コーヒー)でも2型糖尿病のリスクが下がっていた。

  • さらに別の研究によると、コーヒーの成分の中には、インスリン感受性改善する作用を持つものが複数存在すると考えられる。 この改善作用は、炎症を抑える、ホルモンに影響する、あるいは体内の鉄分量(iron stores)を減らすことによりもたらされると思われる。
これは海外のデータですが、なんと日本でも研究されていたことが分かりました!

全日本コーヒー協会主催の「コーヒーサイエンスセミナー2013」が、9月6日に都内で開催されたのです。第17回目となる今年は、『コーヒーと糖尿病・肥満との関係』がテーマ。

まずはじめに、東京大学大学院農学生命科学研究科の高橋さんから、“コーヒーを摂取すると肥満や体重増加の抑制に効果がある”ことが報告されました。

高橋さんらのグループは、コーヒーやデカフェコーヒー(カフェインを含まない・ほとんど含まないコーヒー)、未焙煎コーヒーの各粉末を加えたエサをマウスに9週間与え続けたところ、脂肪の蓄積や体重増加がおさえられることを発見。このとき加えた各粉末の量は、人間でいうと4杯分(約560ml)相当だったそうです。

さらに分子レベルでも実験し、『統合オミクス解析』という方法で全体的に考察した結果、コーヒーを摂取することでエネルギーを消費しやすくなり、糖尿病や肥満の抑制につながることが分かったそうです。


続いて、名古屋大学大学院生命農学研究科の堀尾教授からは、具体的に“コーヒーのどの成分が糖尿病抑制に効果があるのか”についての研究成果が報告されました。

堀尾教授によると、マウスにコーヒーを与えると、肝臓でのインスリンの作用が促進され、脂肪肝の改善や、主に生活習慣が原因とされる『2型糖尿病』に似た状態における血糖値の上昇をおさえるなどの効果が見られたそうです。また、こういった効果はコーヒーに含まれるカフェインによるものと考えられていましたが、デカフェコーヒーでも同様の効果が見られたため、カフェイン以外の成分にも糖尿病を抑制する効果がある可能性が明らかになったとのことです。
因みに堀尾教授は動物実験の第一人者みたいです。

もちろん、健康のためには日々の生活習慣が大切。生活リズムを整えたり、食べ物に気をつけたり、運動したりする中で、コーヒーを飲む習慣を取り入れてみるといいかもしれませんね!