「発掘調査から見えてきた飛鳥京跡苑池のすがた」と題したウォーキング&講演の定例会でした。
昔、飛鳥京跡をテーマにした定例会でも現地で説明を聞いたことがありますが、田んぼだらけで何にもないところだし、イメージがしづらくてイマイチ興味がわかない…
ということで、「苑池」と聞くと「いや、いいっす(笑)」とスルーし続けてきたのですが、とうとうその苑池と向き合うときがきたか…!という気持ちで今回の定例会に挑みました(なんて大げさな)。
午前中は現地を訪ねて事前散策。
今回も、講師の先生が同行です。
鈴木一議先生は、苑池の調査を担当されており、どんなホットなニュースが聞けるのかと期待しつつバスに乗り込みました。
甘樫丘で下車し、そこから徒歩で苑池に向かいました。
曇りの予報だったのに、出発時には太陽燦々のピーカン晴れに。
さすがにこの暑い中では、歩いている人もまばらでした。
苑池に着き、つい昨日まで発掘されていた場所を前に、図面をみながら先生の説明を真面目に聞くと、大体の位置関係や大きさがなんとなくではありますが、掴むことができました。
発掘調査の裏話なんかが聞けるのも、楽しみのひとつですね。
この苑池のあたりは、私の中では飛鳥を南北に分ける中途半端な位置にあるように感じられ、飛鳥全体のなかで苑池というものをどう捉えたらいいのかわかりにくい、というのも、苦手意識を持っていた理由のひとつでした。
それがちょっと薄れたような気がした瞬間でした。
暑さから逃れるように入った休憩舎で、一息つきながらパネル展示を見て学習する人、担当された先生から直々にお話を伺えるということで、炎天下で先生に熱心に質問する人…それぞれに理解を深めている様子でした。
飛鳥京跡を通って講演会場の飛鳥資料館(=涼しいところ)へ急ぎます(笑)
確かにウォーキングには暑い日でしたが、私はそれほど苦にはなりませんでした。
なぜなら、飛鳥だから(爆)
資料館の講堂で昼食の後、午後からはたっぷり時間をとっての講演会。
1999年に始まり第11次まで行われている飛鳥京跡苑池の発掘調査について、第1次~4次調査を第1期、それ以降を第2期とし、それぞれの回の調査がどういった目的で実施され、どのような成果があったのかが、数多くの画像とともに丁寧に説明されました。
周辺の地形や池自体の高低差、護岸や石敷きの状態、飛鳥川の氾濫の跡、北池と南池の性格の違いetc…それぞれ具体的に解説され、苑池の全体像が明確になっていく過程がよくわかりました。
ですが、まだ詳細が不明なままになっていることもあるようです。
南池の導水施設の構成や北池の構造の解明、木簡が水路に流れ込む経路、建物の方位の振れ、柱間が四間である理由などが、今後の課題として残っているそうです。
今までは、「飛鳥京苑池から~が出た」と聞いても「いや、いいっすw」でしたが、それらが解明されるのが楽しみになりました。
是非ともこのホットな気持ちが冷める前に、そんなニュースを聞きたいものです(笑)
来年には飛鳥京苑池が復元されるそうで、それはそれで早く見てみたい気もしますが、今のこの景観をしっかり覚えておかなければ…檜隈周辺といい、どんどん飛鳥の風景が変わっていってしまうも何だかなぁと思ってしまいますねぇ;
飛鳥京苑池に関する話が締めくくられた後、最新の飛鳥発掘情報として小山田遺跡についてのお話もありました。
この遺跡が話題になっていた頃は、家事育児でいっぱいいっぱいで、飛鳥がまるで外国のようになっていた時期でして、私のリアクションも「なにそれ」「どこそれ」「知らん」で終わっていたというね(爆)
定例会で小山田遺跡が引き合いに出されることがあっても「???」だったので、ちょうどよいタイミングでした。
充実した気分を抱えて名古屋に戻ると、坊は意外にもお利口だったという…!!
↓↓かくのごときイヤイヤ攻撃の大変さを旦那もわかってくれるだろうという大いなる期待に反してorz
なぜだ…