7/4土曜日の夜に天気予報を見ていたら、日曜日(7/5)の会津地方は一日中「曇」の予報。

以前から行ってみたかった「雄国沼のニッコウキスゲ」も今年は閉店間際と考え、ママに行くかどうか相談したところ、喜多方からシャトルバスで楽に行ける「金沢峠から入るなら行くよ」とのこと。それでは面白くないし感動も少ないはずだと、以前から計画していた裏磐梯の「雄国沼雄子沢登山口」からの入山を提案したところ、不満げながらもなんとか了解をとりつけました。やおらザックに雨具等を詰め込んだり、ビデオやカメラの充電を開始したりの準備をしてとっとと就寝。。。。

 目覚めた時、いわきは雨。ガ~~ン!会津地方はどうかなとYahooの天気予報で確認したら磐梯山周辺の雨雲は6:30頃には通り過ぎる見込み、「これなら何とかなる」と強行決定。妻はおにぎり作り開始。自宅を出たのは午前4時、、、、国道49号線で郡山、猪苗代と進み猪苗代から登山口近くの裏磐梯は檜原湖を目指しました。雨も幸い郡山市付近からあがり、磐梯山もかすかに姿を現してくれていました。

 「雄国沼雄子沢(おしざわ)登山口」の駐車場に無事到着〔0630〕~~!。30台程度の駐車スペースがあるのですが、私の車は最後の1台のスペースになんとか駐車できました。

出発6:45 雄子沢登山口から見た、駐車場ですよ

身支度を整えて登山口から念願の“ニッコウキスゲの黄色い絨毯”“ニッコウキスゲが咲き乱れる”と形容される雄国沼に向かってGO!〔0645〕。


カウンター   案内標識
 入山・下山人数を自動計測    私たちを案内してくれました。

途中「ブナ太郎」と言うブナの大木があるそうなので楽しみにしていたのですが、梅雨シーズンによる登山道の泥濘に気を奪われていたせいか見逃してしまいました。(帰りも探したのですが会えず仕舞い)杉林、ブナ林の中を進むこと約90分。上り坂が終わりほぼ水平路になりしばらく進むと「雄国沼休憩舎」〔0815着〕という立派なログハウスが現れ、そこから目的地の「雄国沼」を遠くに望む事ができました。

雄国沼休憩舎   休憩舎からの雄国沼
 雄国沼休憩舎            休憩舎前から見た雄国沼

売店などは無く、ウッドデッキや休憩室とトイレがあるだけ。私たちは100円也のトイレ休憩をして再出発。

 雄国沼に向かって砂利道を歩いていたら、腰を屈めて植物の写真を撮っている白髪の男性がおられました(以降“白髪さん”とします)。なんでも“ヤマトリカブト”の撮影だそうですが、「まだ咲いていないな」とのこと。この方とこの後一緒に散策することになるのですが、山野草にとても詳しい方で、雄国沼をはじめ、磐梯山、安達太良山など年に何度も訪れているそうです。道案内や咲いている植物の解説をしていただきました。これも“何かの縁”と言うやつでしょうが、見落としそうな植物の名前や群落する場所への案内もしていただきラッキーでした。「白髪さん。有難うございました!!」

 シャトルバスの発着場“金沢峠”の展望台に到着〔0855〕。雄国沼+湿原の全容と周囲の山々を見る事ができました。磐梯山や小国山、遠くには吾妻連峰も。湿原は黄色に染まっていましたよ。

“ニッコウキスゲ”の大群落です。尾瀬のニッコウキスゲの群落で有名な“大江湿原”よりもその密度が高いとは聞いていましたが、確かにその通りでした。

木道で散策できるエリアの他にも沼の対岸に黄色に染まる部分が有りましたが、そこに踏み入れる事はできません。ここは“磐梯朝日国立公園”内ですから、、、。眺めるだけでも十分楽しめます。展望台にはガイドの方がおられたので少し話をうかがった後に、二人そろって写真を撮っていただきました。

展望台  展望台からの眺めはサイコー!

休憩しながら沼と湿原をしばらく眺めた後に湿原に降りて行きましたが、丸太の急な階段でした。結構急なので登ってくる人たちは大変そうでしたよ。

 湿原の入口からは木道です。木道は一方通行路でアルファベットの「P」を裏返した感じに湿原を歩くのですが、木道の幅も広いので快適に進むことができました。
入口件出口  ここから湿原に入ります

白髪のオジサンから、“トキソウ”、“アサヒラン”、“マタタビ”など教えていただきました。無料のガイドさん同行って感じですよね。
トキソウ  アサヒラン
 「トキソウ」です        濃いピンクの「アサヒラン」

 木道一周は800mです。木道にある休憩スペースに腰を下ろして美味しくおにぎり弁当をいただきましたよ〔0925〕。
朝ごはん  大自然の中での食事は格別ですね

ハイカーが比較的少なかったせいか、花の見事さに感動していたせいか結構速く一回りしてしまいましたが、これで引き返すのはもったいないとオマケの一周を追加しました。
キスゲ  キスゲと妻
 見事な「ニッコウキスゲ」     木道に佇む美人 

二週目が終わるころ〔1005〕にはシャトルバス利用のハイカーが大挙押し寄せ、部分的に蟻の行列状態となっていました。帰りは雄国沼を右手に見て白髪さんの話を聞きながら進みました。珍しい植物の群落があるというので案内もしてもらいました。その植物はタンポポの一種なのですが、誰もがイメージするであろう黄色の花ではなく、濃いオレンジ色の花を付けたタンポポでした。その名は「コウリンタンポポ」だそうです。
コウリンタンポポ(紅輪蒲公英).  オレンジ色のタンポポでした

ここで白髪さんとお別れして休憩舎へ向かい一休み。下山前にトイレで減量してスタートしようとしたところにまたもや白髪さんに出合い、「一人で降りるのは寂しいので一緒に行きませんか?」と白髪さん。一緒に下山することにしました。途中にも登山者とすれ違う際の自分の立ち位置や、山野草の名前など教えていただきました。途中でママが長めの休憩をしたいというので白髪さんとはそこでバイバイしました。下山時の登山道(下山するのに登山道?下山道?)は同じなので泥濘があちこちにあるので転ばないよう注意して進みましたが、一回だけ脚をとられて手を付いてしまったけど、手袋に少し泥がついた程度ですみました。
ブナ林  ブナ林を歩きました

ブナ林とスギ林を過ぎたころには登山スタートしてすぐに聞こえた雄子沢川のセセラギが聞こえまじめ、次いで自動車の音が聞こえ登山口が近い事を教えてくれました。

登山口到着は12:12のことでした。約5時間30分の雄国沼散策でした。
\ゴール  無事到着のVサインです


 梅雨の合間の貴重な雨の無い日曜日に見る事ができたニッコウキスゲ。白髪さんとの出会いなど、良い想い出づくりをする事ができました。

 帰りにはお約束の温泉に入りましたよ。“ラビスパ”(桜峠温泉;730/人)です。その後にはノンアルコールビールで喉を潤しました。もちろんママは“本物”をグイグイ飲んでいましたとさ。

 翌日の福島民友新聞の紙面には、今がニッコウキスゲ満開との記事が掲載され、満開時期に訪れる事ができたんだという満足感に浸る事ができました。



 今回出会った山野草たちのご紹介です



ワタスゲ  ヒオウギアヤメ  
ワタスゲ              ヒオウギアヤメ ※紀子様のお印です



ノアザミ  トキソウ
ノアザミ             トキソウ


クモマニガナ  コウリンタンポポ(紅輪蒲公英).
クモマニガナ           コウリンタンポポ



ギンリョウソウ  キスゲ
 ギンリョウソウ        ニッコウキスゲ


カエデの花  ウラジロヨウラク
イロハモミジ?の花       ウラジロヨウラク



アサヒラン アオキ
アサヒラン           アオキの赤い実が綺麗でした



ウメバチソウ バッタ
ウメバチソウ         最後に、バッタも精一杯生きてました


おしまい、、、、。