今回はチーズがテーマで、2回目になる。
*初級:カビを用いないチーズは次のどれか。
1) ホワイトチーズ、 2) ブルーチーズ、 3) カース・マルツゥ

*中級:チーズに関する次の記述について、誤りが含まれるものはどれか。
1) 中欧のポーランドでは紀元前5500年ごろのスウィデリアン文化時代におけるチーズ造りの道具が発見されており、これが現在のところ最も古いチーズ製造の証拠である。。
2) 20世紀初頭、北海道北斗市のトラピスト修道院や房総においてチーズ工場が建設され、1930年代には日本でも本格的なチーズの工業生産が始まる。
3) 乳に乳酸菌を加えてpHを酸性にして、これに凝乳酵素レンネットを加えると、分解したカゼイン分子は繊維状に連鎖して集合して沈殿し始める。これを凝乳という。
4) 1962年、凝乳酵素レンネットに似た酵素をつくるケカビの一種が発見された。1967年、微生物由来レンネットとして生産が開始されたが、貢献したのはフランスである。
5) チーズを用いたチーズケーキの起源は古代ギリシャまでさかのぼり、紀元前776年の第一回古代オリンピックの期間中、アスリートたちに振る舞われていた。

*上級:ナチュラルチーズとプロセスチーズについて、造り方を説明せよ。


正答
*初級:チーズで、カビを用いないものが問題である。
1)のホワイトチーズは白カビチーズのことであり、2)のブルーチーズは青カビチーズである。したがって、正答は3)のカース・マルツゥである。
 このチーズはハエのウジを利用したものである。3種類のチーズはすべて生物を用いない点で一致しており、柔らかいことも共通する。

*中級:1)の歴史と、2)の日本の状況の記載は正しい。3)の凝乳の内容も間違いはない。5)のチーズケーキの記述も間違いではない。
したがって、4)の凝乳酵素レンネットの記述が正答になる。記載されている内容は事実であるが、貢献したのは日本である。

*上級:ナチュラルチーズは生乳を乳酸菌や凝乳酵素で凝固させ、ホエイ(乳清)の一部を除去したもの、または、これを熟成させたものを指す。
 一方、プロセスチーズはナチュラルチーズを基にして造るが、乳化剤などを加えて加熱して溶かし、再び成形したものを指す。製造工程の途中で加熱処理を行うため、乳酸菌は死滅しています。そのため、保存中に熟成が進むことがなく、ナチュラルチーズに比べて保存性に優れている。
 ナチュラルチーズは熟成タイプと非熟成タイプが存在する。原料となる乳の種類、使用する微生物、加工方法などの違いにより、1,000種類を超える。具体的には、フレッシュタイプ、白カビタイプ、青カビタイプ、ウォッシュタイプ、シェーブルタイプ、セミハードタイプ、ハードタイプに分類される。熟成タイプは乳酸菌や凝乳酵素の働きによって熟成が進み、時間が経つごとに味の変化が楽しめる。

*食品なんでも相談所 横山技術士事務所

*3頁目 発酵食品もの知り講座

*4頁目 大豆総合研究所

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