今回は醤油がテーマで、2回目になる。
*初級:濃口醤油の三大メーカーの中で、最も早い創業は次のどれか。
1) キッコーマン、 2) ヤマサ、 3) ヒゲタ
*中級:醤油に関する次の記述について、誤りが含まれるものはどれか。
1) JAS(日本農林規格)では濃口等5種類を定めており、それぞれに標準、上級、特級の規格が存在する。
2) 麹から製造する本醸造の他に酸や酵素により製造したアミノ酸液を使用可能であり、加える工程により、混合方式と混合醸造方式に分けられる。
3) 丸大豆醬油は丸のままの大豆を使用して製造する。割砕やつぶしたものを使用した場合、丸大豆と呼称することはできない。
4) 圧搾した液汁(生揚げ)から、細かい濾材やフィルターにより酵母を除去したものが生醤油であり、成分や色等の規格は火入れしたものと同じである。
5) 醤油醸造には麹菌だけでなく、極めて多くの微生物が関与しており、発酵食品の中で最も複雑な構成になっている。
*上級:醤油諸味の圧搾工程の派生物として、醤油油が生じる。ヒトはこれを食べることができない理由を述べよ。

正答
*初級:ヤマサの創業は初代濱口儀兵衛が紀州から移住して起こした1945年になる。一方、ヒゲタは第三代田中玄蕃が銚子で創業した1616年とされている。これらに対してキッコーマンは有力醸造業者であった茂木一族と髙梨一族の8家が合同した1917年が該当する。
したがって、3)ヒゲタが正答になる。
*中級:1)のJASの内容は正しい。2)のアミノ酸液の記載も問題はない。4)の生醤油に関する内容も間違いはない。5)も同様であるが、具体的な状況を図に示す。
したがって、3)の丸大豆が正答になる。「丸」はすべての成分を意味するため、割砕やつぶしてあっても問題ない。割砕やつぶすことにより、原料処理が容易になる。

*上級:醤油諸味を圧搾すると、後期には醤油油が出てくる。脱脂大豆でもかなり生じるが、丸大豆の場合、さらに大量に生じることはご理解いただけるだろう。
大豆油はリパーゼによりグリセリンと高級脂肪酸に分解される。グリセリンは液に溶けて味の丸みになっている。一方、高級脂肪酸は発酵で生じるアルコールと結合してエチルエステルと変化する。ヒトはこれを分解する酵素を持っていないため、食べることはできないのである。
*発酵食品もの知り講座 https:/
*中国ひとり歩記 連載中 https:/
