私は宇宙人(エイリアン)諸星ヒカルである。都内にある某大学で食品関連の講師をしている。本来の仕事はこの惑星の調査であり、宇宙の本部に報告している。調査の範囲は広く、政治、経済、戦争という固いテーマだけでなく、芸術やアニメ、マンガなど多岐にわたる。モノリスは私の片腕であり、時空に縛られることなく必要な環境に移動させてくれる。ここでは食品に関するレポートを取り上げている。

 

 今回のテーマは健康食品である。私は一般消費者を相手に、食品の安全について話すことがある。彼らの気になる食品が「嫌われ者3兄弟である」。農薬、食品添加物、遺伝子組換え食品が該当する。これらはどの程度、安全または危険といえるのだろうか。読者の方も考えてほしい。

 

 回答である。前2者は普通の食品に比べ、安全といえる。遺伝子組換え食品は同等である。農薬と食品添加物は的確に管理されているため、安全なのである。しっかり検証もされている。厚生労働省はマーケットバスケット方式といわれる方法で、日本人一日当りの食事(飲料水を含む)に含まれる農薬の残留量を調べている。令和元(2019)年度の食品中の残留農薬の一日摂取量では、安全といえるレベルのはるかに低い(0.0001~9.66%)状態だった。また、食品添加物でも同様に調査されており、問題ないのである。動物園の猛獣に脅威を感じないのと同じといえる。

 では、普通の食品は安全と考えてよいのだろうか。実は食品は未知の化学物質の塊(上図)で、「叩けば埃が出る」存在なのである。偏りなく、普通に食べていれば問題はないといえる。問題にすべきはいわゆる「健康食品」である。特に、〇〇10,000個分というように、何らかの物質を濃縮したというものは避けた方がよい。有害物質も一緒に濃縮している可能性があるためだ。管理が不十分で、有害菌が混入した紅麹といった大手メーカーの例もある。

 

 健康食品で健康を保つというのは基本的にお勧めできない。心配なことがあれば、生活における行動などにより対応することが望ましい。

*シンパロディ:健康仮面
 モノリスは筆者をこの世界と並行して存在するパラレルワールドにも連れて行ってくれる。永井豪氏のけっこう仮面に登場する「墓場下太郎」は「ゲゲゲの鬼太郎」のパロディである。これらに沿った面白い例を紹介しよう。

 健康仮面は健康にとことんこだわっている。◎◎が身体に良いという情報があれば、すぐに購入する。反対もしかりで、好物であっても排除する。科学的な事実をよく確かめることはない。特定の食品や栄養が健康に与える影響を過大に評価したり、信じたりすることをフードファディズムという。そうであっても、心理的に安心することを優先することが健康につながると信じているのである。

*食品なんでも相談所 横山技術士事務所
*3頁目 発酵食品もの知り講座
*4頁目 大豆総合研究所
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