久しぶりに映画館で映画を観てきました。

三谷幸喜さん脚本と監督の「スオミの話をしよう」です。

封切日の朝1番に行きました。

シニア料金です。




シニア料金になって、映画を少しでも、安く観られることが楽しみだったのに、実際、シニアになったら、月に1本を観るくらいになってしまいました。

50代半ばまでは、毎週映画館に通っていたんですけど。


三谷幸喜さんの映画は、監督をしていない原作と脚本だけの作品を含めて、全作映画館で観ています。


映画は次のとおりです。

(監督名がない作品は、全て三谷脚本・監督)

「12人の優しい日本人」(1991年 中原俊監督 原作と脚本)

「ラヂオの時間」(1997年)

「みんなのいえ」(2001年)

「竜馬の妻とその夫と愛人」(2002年  市川準監督 原作と脚本)

「笑いの大学」(2004年 星護監督 原作と脚本)

「THE有頂天ホテル」(2006年)

「ザ・マジックアワー」(2008年)

「ステキな金縛り」(2011年)

「清須会議」(2013年)

「ギャラクシー街道」(2015年)

「記憶にございません」(2019年)

「スオミの話をしよう」(2024年)


【12人の優しい日本人】

三谷幸喜さんを初めて知ったのは、⬆️「12人の優しい日本人」でした。

映画ファンには、すぐに、アメリカ映画「12人の怒れる男」(1957年シドニー・ルメット監督)
を連想しますね。

1959年キネマ旬報ベストテン第1位です。

主演のヘンリー・フォンダが1982年8月12日に亡くなって、8月18日に、追悼番組『水曜ロードショー』(現在の『金曜ロードショー』)で「12人の怒れる男」が放映されて、初めて観ました。

当時は、日本には、裁判員制度がない頃だったので、アメリカの陪審員の知識がなかったので、勉強になりました。

何より、密室劇で、こんなに面白い映画があるんだと思いました。


本家【12人の怒れる男】

なので、「12人の優しい日本人」は、パロディ映画の軽いコメディくらいに、思っていたんです。
アメリカと違って、日本人には、陪審員制度が、成り立つのか❓️くらいのね。
ただ、注目したのが、中原俊監督だったんですよ。
前年の1990年「櫻の園」の監督の次回作ですからね。
(1990年キネマ旬報ベストテン第1位)
期待も、大きくなります。

【中原俊監督 櫻の園】


「12人の優しい日本人」観たら、本格的なミステリーなんで驚きました。
それを、コメディタッチで、期待以上に面白かったんです。
映画後半に、当時あまり知られていなかった、豊川悦司さんが、重要な役になります。

キネマ旬報ベストテン第4位 脚本賞 三谷幸喜と東京サンシャインボーイズが受賞して、初めて、三谷幸喜さんの名前を知りました。

【ラヂオの時間】

1997年「ラヂオの時間」で映画監督デビューでした。

本当に映画観ている間、ずっと笑いが絶えないくらい面白かった!
当時の映画のキャスティングも、意外性があって、面白かったですね。(井上順さん、布施明さん、藤村俊二さん、そして細川俊之さん)
いきなり、キネマ旬報第3位です。

今のところ、三谷幸喜さんの映画監督としての私のベスト作品です。(日本映画のコメディとしてもベストムービーの1本です)

【王様のレストラン】

テレビドラマ「王様のレストラン」(1995年)は、三谷幸喜さんの脚本と知らずに、毎週楽しみに観てました。
笑いのセンスのいいコメディドラマだと思いました。

実は、代表作「古畑任三郎」シリーズは、第1回目しか見ていないんです。
脚本が三谷幸喜さんとは、知らない頃です。
理由は、あまりにも「刑事コロンボ」に似すぎて、コロンボファンの私としては、あまりにも露骨なんで、見ていられなかったんです。
後日、三谷幸喜さん自身も、大の「刑事コロンボ」ファンだから、古畑任三郎が誕生したと知ったんですけどね。
結局、今に至るまで、未見なんです。

【刑事コロンボ】

三谷幸喜さんは、私、昭和37年おじさん、のひとつ年上の昭和36年おじさん(申し訳ありません)
なんですね。
だから、テレビや流行の体験が、ほとんど同じなんです、多分。

【合い言葉は勇気】

私の大好きな、テレビドラマ「合い言葉は勇気」のドラマの始まりになる田舎から、東京に弁護士を探しに行くエピソードは、「七人の侍」だったり、ドラマのクライマックスに登場する、杉浦直樹さんは、向田邦子さん、山田太一さんのドラマの常連名優でしたからね。

【宇宙大作戦】

「ギャラクシー街道」は、今では『スター・トレック』なんて、格好いい原題ですけど、私たち世代は、テレビドラマ「宇宙大作戦」のノリです。

【鎌倉殿の13人】

三谷幸喜さんの大河ドラマは、これまでに、3作ありましたが、どれも、面白く毎週楽しみにしていました。

新しいところでは、「鎌倉殿の13人」は、数ある大河ドラマの中でも、私はベストの面白さでした。
やはり、どこか、コメディドラマの
ノリなんですね。

【ゴッドファーザー】

それでいて、映画に詳しい三谷幸喜さんらしく、私たち世代の映画のバイブル「ゴッドファーザー」(1972年 フランシス・フォード・コッポラ監督)や「仁義なき戦い」(1973年 深作欣二監督)を思わせる展開には、毎回、楽しみでした。

【仁義なき戦い】
 
最新作「スオミの話をしよう」については、たくさんのコメントが、あるので、私の話は対して、意味がありませんが、長澤まさみさんの大ファンである私は、彼女の言わば、芸を楽しむ映画だと思いました。

ネタバレにならないように、話をしますね。
5人の元ダンナさんごとに、キャラクターが違う役です。
私は、遠藤憲一さんの奥さんと小林隆さんの奥さんのキャラクターが好きでした。
一瞬で、豹変する長澤まさみさんの芸(演技と言わず、すみません)
で、満足しました。

【天国と地獄】

舞台は、ほとんど、豪華な屋敷の一室だけの物語です。
明らかに、黒澤明監督「天国と地獄」(1963年)でしたよね。