今日はグルタミン酸ナトリウムについて

 

海外では禁止・規制されている毒物扱いの食品添加物が日本で出回る理由

「簡単・安い・美味しい」が日本人の味覚を滅ぼす

 

無形文化遺産に登録され、世界でも注目されている和食。
そんな日本人が誇るべき和食は他の国の料理と比較して大きな特徴があります。

 

「海外は食材に味をどうしみこませるか」を考えます。
「日本はどう食材の味を生かすか」を考えます。

例えば塩を例に挙げるとすれば
「素材の味を生かすために最小限しか塩を使わない」のが和食。
「素材の味を殺さない限度ぎりぎりまで塩を振る」のがフレンチの特徴になります。

素材の味を大事にするのが和食の良さですね。

日本人だけが感じられる味|和食が作り出した日本人の味覚

そんな素材を生かす味に慣れた日本人が他の国の人たちよりも秀でていたのは味覚です。
特にうまみという概念は日本人には当たり前のものですが、海外にはないものでした。

基本は海外の人は甘味、塩味、酸味、苦みの4つしか認識できないのです。
これらを4つ組み合わせてあらゆる味が派生すると言われれるのが西洋の4味理論です。

海外の人たちにはうまみという概念はないので、しばらくの間うまみは甘味と塩味を足して2で割ったものだと言われていたようです。

しかし2000年、米国マイアミ大学のニルパ・チャウダリ教授が舌にうまみを感じる受容体があることをみつけ、
うまみというものが第5の味として認められるようになったという経緯があります。

 

うまみが感じられる弊害!?日本人の舌が添加物や化学調味料で、壊れていく

日本人が味噌や醤油などアミノ酸のうまみを感じることができるからこそ、広まったものがあります。
それが加工食品のうまみを作る3点セットです。

 


化学調味料
たんぱく加水分解物



これがうまみと呼ばれるものの全てベースになってると言われています。
これにどんな味や香料をつけるかでさまざまな製品になります。

ラーメン、だしの素、ポテトチップスなどのスナック菓子、飲料用水など全く違うものでも味のベースは実は一緒なのです。

うまみを求める日本人にはこの3点セットは欠かせないものになりました。
しかし天然のうまみは問題ないのですが、この合成のうまみ3セットこそが日本人の味覚を壊している原因なのです。

 

日本人の大好きなうまみ成分が体調不良を作っている?

化学調味料はグルタミン酸ナトリウムと呼ばれるもので数十年前に料理が簡単においしくなるとのことで大流行しました。
当時としてはさっと料理に一振りするだけでうまみがでるという画期的なものでした。

しかし様々な問題や報道がでてそのイメージが悪いという方も現在たくさんいると思います。
その一つがこれではないでしょうか。

<チャイニーズレストランシンドローム>
1960年代にアメリカで騒がれたものです。
これは中華料理屋で食事をしたアメリカ人達が頭痛、発汗、動悸、顔面紅潮など様々な症状を訴えました。
その原因が中華料理店で料理に使用されていた化学調味料(グルタミン酸ナトリウム)では無いかと疑われたというものです。

この事件をきっかけにグルタミン酸ナトリウムは姿を消したかのようにみえました。
しかし実はその使用量は今でも伸びているのです。
 

野犬狩りにも使われるグルタミン酸ナトリウム、実はあなたも口にしている!?

姿を消したと思われたグルタミン酸ナトリウムはなぜ今もなおその使用量が増えているのでしょうか。
理由はなんと表示名を変えてたくさんの加工食品に使用されているからです。

化学調味料やグルタミン酸ナトリウムという名前では無く、調味料(アミノ酸等)とまとめられる事が多いです、

 

これでは消費者は気がつかない
むしろアミノ酸に悪いイメージのある人は多くないので買ってしまう方が多いのではないでしょうか。
東南アジアでは野犬狩りにこの成分が利用されていると言われています。

この成分がたっぷりかかった食事をすると野犬が頭がフラフラするのを利用し、捕獲しやすくするということに使われています。

ラッセルブレイロック博士はグルタミン酸ナトリウムを危険な物質として研究しています。
その理由はグルタミン酸ナトリウムが神経毒性を持つからです。

過剰に脳を興奮させる作用があるからと言われているため脳細胞を死滅、
吐き気、嘔吐、片頭痛、うつ、精神疾患、肥満などの身体にとって異常な症状を引き起こしてしますのです。

昭和30年代には世界保健機関の一日許容量が設定されていたこともあります。
この当時は生後二か月の子供にはこの物質を与えないでくれと言われているくらいでした。

しかし皮肉なことにこのような化学調味料は子供が大好きな味なのです。
一度味を覚えてしまうと舌がこの味を欲しがるようになってしまうのです。

 

日本人が最も好む味、たんぱく加水分解物

たんぱく加水分解物

たんぱくという名前がついていると身体に良さそうな印象も受けないでしょうか?
実はこれが日本人がもっとも好む味なのです。

しかし同時に非常に問題を抱えたものの一つでもあるのです。

たんぱく加水分解物の作り方は2つあるのですが早くて簡単にできる方法がとられることが多いです。
それは肉や大豆などのたんぱく質を分解してつくられるアミノ酸で、塩酸を使って処理される方法です。

塩酸は化学の実験で使用したことあるかたも多いのではないでしょうか。
金属や人間の皮膚など様々なものを溶かすことのできる成分です。

青のリトマス紙を赤く変える、劇物に分類されるものですね。
しかも使用する大豆も大豆そのものではなく油を搾り取った後の大豆のカスで作れてしまうのです。

できあがったたんぱく分解加水物は単品だととてもいい香りがするものとは言えませんが、
ほかの○○パウダーや、○○エキスをいれると臭みは消えうまみだけがでてくるという優れものです。

これの何が問題なのか。
一つは塩酸で処理をすることで発がん性が疑われるものになってしまうということ。
もう一つは味覚の破壊が起きることです。

 

たんぱく加水分解物というのは非常に濃くて強い味です。
せっかく日本人が海外の人には識別できないうま味を感じることができる繊細な味覚を持っていたにもかかわらず
この濃い味を美味しいと感じるようになってしまうのです。

 

味覚の破壊は他人ごとではない!?身近なものが味覚の破壊につながっている

お母さんが時間と愛情をこめてだしからとってくれ、有機大豆から作ったお味噌で作った味噌汁
想像するだけで美味しそうに感じませんか?

しかし残念ながら味覚の破壊が起きるとこの味がわからないという事態がおきます。
濃く強いうまみをもつ合成の味しか美味しいと感じなくなってしまうので、天然のうまみや甘味は感じることができなくなります。

特に味覚は12、3歳までに形成されると言われています。
マクドナルドなどはこの子供の時期の味覚の記憶をうまく使ったと言われています。

子供のうちにマクドナルドの味を覚えてもらって、大人になってもその味を好きでいてもらうようにする。
そのために子供が好きなおもちゃを使うなど、まずは子供にお店に来てもらえるようにするのです。
人間の仕組みを利用した良く考えられた戦略がとられているなと思います。

逆に小さいころにこのようなものを食べてこなかった人たちは、
舌が麻痺していないので本物の味の違いを感じることができます。

ポテトチップスな加工食品を食べて変な味がすると感じると思える人たちがいます。
その人たちがこの正常な味覚を持った方です。

私の祖母とかもそうですが、小さいころにきちんとしたものを食べてきた証拠なのでしょう。

 

うまみ3点セットから味覚を守る方法は


現代の食べ物にはうまみの三点セットはどこまでもついてきます。
これに対しての対処は無いものでしょうか。

おススメはもともとの形がわかるものを買うということです。

例えばうまみが欲しいなら粉になっただしの素ではなく昆布や煮干しをかってだしをとる。
出来上がったお惣菜ではなくスーパーでもともとの形のままの新鮮でオーガニックな野菜やお肉を買ってそれを調理する・・・というようなことです。

お店で加工されていないものをえらべば、そのあとは自分の目でみて作り上げることができます。
加工の過程が見えないと、それには自分が欲していないものが作られる過程で使われている可能性が増えてきます。

このような生活は忙しい現代人にとって簡単だとは言いません。
しかしそれに変えることのできない健康も手に入ることだけは心に留めておいてほしいなと思います。

 

 

こっちが正解かな照れ

東大教授が100年以上前、うま味を発見

問題の粉末は、グルタミン酸ナトリウムを主成分に、イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウムを少し混ぜたものです。これらは「うま味」と呼ばれる化学物質です。うま味が見出されたのは100年以上前。東京大学で物理化学を教える池田菊苗教授が研究しました。

池田教授はドイツ、イギリスに留学したことがあり、欧米人の体格のよさに驚き、日本人の栄養状態を改善したい、と常々考えていたそうです。当時、味覚として「塩味」「甘味」「苦味」「酸味」の4つがあることはわかっていました。池田教授は妻が買ってきた昆布を見て、4つの味とは異なる味があるのでは、と研究を始めました。

昆布は古くから食べられてきましたが、全国で誰もがふんだんに、というわけではありません。そもそも、家庭料理でだしをとるようになったのは明治時代以降。かつお節の需要もそこから急激に伸びました。これらはぜいたく品で、貧しい庶民には縁遠いものだったようです。そこで、安価な調味料を作りだし日本人の食事をおいしくできれば、体格や栄養の向上につながる、と考えたのです。

池田教授は昆布を煮出して成分を結晶として取りだそうと研究を重ね、グルタミン酸を抽出しました。これ自体は既に、ドイツで発見されていたのですが、このグルタミン酸にナトリウムを結合させて「グルタミン酸ナトリウム」にすると、すばらしい味が生まれることを見出しました。1908年のことです。

池田教授は塩味、甘味、苦味、酸味と異なるこの味を「うま味」と命名し製法の特許をとり、鈴木商店が商品化しました。※1  1909年には「味の素」として販売開始。現在の世界的に名の知られた食品企業、味の素(株)のスタートです。

 

うま味は、自然の食品に含まれている

グルタミン酸はアミノ酸の一種で、人の体の中に大量にあり、さまざまな自然の食品にも含まれています。食品中では多くの場合、ナトリウムやカリウムなどのミネラル類と結合した形で存在し、うま味につながっています。

どうして私たちがうま味として感じるかもわかってきました。※2
舌には味細胞があり、受容体が埋まっています。甘味、酸味など味につながる化学物質を受容体が受けとると、信号が脳へ行き味として認知されます。うま味は長い間、受容体が見つからず、海外では「そんな味覚はないのでは?」と疑われていました。しかし2002年、アメリカ人科学者らが受容体を発見し※3、国際的にもUMAMIとして認知されるようになりました。

ちなみに、辛味や渋味は、基本の五味には含まれません。五味は味細胞にそれぞれ受容体があるのですが、辛味や渋味には受容体がなく、痛さや温度の違いなどから総合的に感じ取っているものなので、五味とは別のもの、と整理されています。

うま味の研究も進み、グルタミン酸以外のアミノ酸や、核酸であるイノシン酸、グアニル酸も、うま味の受容体で受け取り認知できることがわかっています。イノシン酸はかつお節に、グアニル酸は干し椎茸に多く含まれています。

とても面白いことに、うま味受容体にグルタミン酸などアミノ酸が結合し、同じ受容体の別の部位にイノシン酸やグアニル酸が結合すると、受容体の活性が増強され私たちがより強くうま味を感じることもわかっています。

主な食品のうま味成分量※2

 

うま味調味料は、発酵法で作られている

食品に含まれるうま味成分と同じものが、うま味調味料です。ただし、食品から抽出されているわけではなく、グルタミン酸ナトリウムは現在、主にさとうきびから砂糖をとった後に残る「ケインモラセス」から作られています。※4
まだたっぷり糖類が残っているため、微生物を加えて発酵させて糖類をグルタミン酸に変え、その後にナトリウムを結合させて乾燥させてうま味調味料にしているのです。味の素社は世界に工場を持っており、工場によって、原料はキャッサバや小麦などその国でよく作られている作物に変わります。イノシン酸ナトリウムやグアニル酸ナトリウムも、発酵法や酵素を用いた製法で作られています。

私から見れば、発酵や酵素など自然の力を利用して工場で大量生産され、ぎゅっと濃縮されているだけで、食品に含まれる成分と同じ。しかも、砂糖の搾り滓などから作られ、安価かつエコな食品です。しかし、工場生産の粉末、というところに抵抗を覚える人もいるかもしれません。

図提供:日本うま味調味料協会 ※4 

体に悪い、と思われる主な原因は…

ほかにも、誤解や悪い印象がうま味調味料にはつきまとってきました。味の素社のニュースレターによれば大正時代、蛇から味の素が作られているという噂が流れたそうです。当時は小麦から作られていました。

 

化学調味料という名称も、人工的というイメージを人々に植え付けました。日本放送協会(NHK)が「味の素」という商品名を電波に乗せるわけには行かない、と昭和30年代、化学調味料という一般名称を作った、と言われています。※6

当時は、化学が夢のある言葉として語られていました。しかし、公害問題などを経て化学のイメージは悪化。化学調味料もいつしか、よくないものとして扱われるようになりました。販売する側は現在、「うま味調味料」という言葉を使っています。つまり、化学調味料とうま味調味料は同じもの。ところが、批判したい人たちはあえて、今も化学調味料という言葉を使い続けているようです。

もう1点、学術界から安全性に懸念が持たれた時期がありました。1968年、アメリカの有名医学誌に「中華料理店で食事をした後、顔のほてりや頭痛等に見舞われた。大量に使われるグルタミン酸ナトリウムが原因のチャイニーズレストランシンドロームだ」という報告が掲載されたのです。※7
さらに、マウスにグルタミン酸ナトリウムを大量に注射するような、人が食べるのとまったく異なる条件での実験を基に危険と言われたこともありました。

しかし、国際連合食料農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)が作っている「合同食品添加物専門家会議」(JECFA)はグルタミン酸ナトリウムとグルタミン酸の安全性について大量の文献を集め専門家が精査し、1987年には「人が食べる場合に健康を害することはないため、一日の摂取許容量も設定しない」という見解をまとめています。※8
アメリカやEU、オーストラリア等の機関も同じ見解で、安全性に問題があるとはみていません。

最近では、うま味調味料を大量に食べていると味覚障害になる、というような説が言われていますが、科学的根拠は示されていません。そもそも、グルタミン酸は人の母乳中に含まれるアミノ酸の中で、もっとも含有量が多いのです。※9
乳児であってもうま味を認知している、と考えられています。母乳に入っていて赤ちゃんがごくごく飲んでいるものが味覚障害につながる、とは考えにくいでしょう。

ところが、こうした科学的な見解はなかなか広がらず、うま味調味料には悪いイメージが残り続けています。味の素社はさまざまな情報をウェブサイトで提供し、消費者団体などとの交流も続けています。特定非営利活動法人(NPO)うま味インフォメーションセンターも作られています。しかし、危ないという非科学的な情報はなかなか消えず、不安をあおる人たちや企業が一定数いるのです。

 

 

 

 

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

次回もお楽しみにチョキ

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