巨人の負け方は
2週間前なら「イヤな負け方」なんでしょうけどね。
今日に関しては、余裕のオープン戦モードにも
見えました。
マシソンも、意図的に変化球を多くしていたようですし
別段、ショックはないでしょう。

8回終了時までスコアレスの試合ではありましたが
巨人には幾度もチャンスがありました。

1回裏の1アウト二塁
3回裏の1アウト二塁三塁
4回裏の1アウト一塁二塁
6回裏の1アウト二塁
7回裏の1アウト二塁

まったくタイムリーが出なかったわけですが
広島打線のタイムリー欠乏とは
意味が全然違うように思えました。

それなりの意図を持って打席に入り
打っていった結果がアウト、っていうのが
多かったように見えます。

3回裏の1アウト二塁三塁での橋本の
中途半端なセカンドゴロはいただけませんが
他の回での逸機は、特に問題ではないでしょう。


見ていて「うらやましく」思えるのがですね・・・

いい意味で危機感がない んですよ。

「打てなかったら負ける」
「打てなかったら替えられる」

そういう空気を感じないんです。

チームが強くなる上で、とても大切なことだと思います。

「結果がすべて」 って言いますけど

結果というのは、求めれば得られるものではない。
往々にして逆の目が出ます。

結果がすべてだからこそ
プロセスを大切にしなければいけません。

プロセスというと
「一生懸命頑張る」
みたいなことを想像する人もいますが、
そういうことではない。

いいピッチャーに対し、どういう対策を練るか
いいバッターをどうやって打ち取るか

配球を読むこと、相手の狙いを推察すること

このレベルまでやってこそのプロセスです。

それを行った上で、結果が伴わないのであれば
プロセスを見直すことができます。
それこそが進歩の源です。

プロセスがしっかりしていれば
悪い結果を恐れず、向かっていけます。


その点、広島はどうなんでしょうね。

11日の中日戦。
一点ビハインドの1アウト満塁で、4番打者ロサリオに
松山を代打として出しました。
松山はあっさり三球三振で
その後、ベンチで監督が厳しく叱責していました。

翌12日の阪神戦。
松山を4番スタメンで起用しました。
1回表、いきなりノーアウト満塁で回ってきましたが
ピッチャーゴロ併殺打。

そして今日。
5番スタメンで起用し、2打席ともチャンスで凡退し
そこで交替させました。


中軸を担わせたいと目をかけているのであれば、
やりようがあるでしょう。

勝負どころと見て代打で使うのであれば
送り出すときに、何か言葉をかけるべきで
後になって叱責したところで
監督自身の無能さをさらけ出すだけです。

そして、厳しく叱りつけた翌日に4番で使うわけですが

これを以て、
「俺ってカッコいい」
とか思ってるんじゃないでしょうね。

結果は、第一打席で大チャンスをつぶしたんですよ。
前日の指導が、何も効果を発揮していない。

受け取る側の問題なのかもしれませんが
厳しく言われたことで
「結果を出さなければ」という気持ちになってしまった
のは確か。


菊池、丸、會澤と
才能を開花さえつつある選手が出てきました。

しかし
同じ指導方法でも、うまくいく人とうまくいかない人がいる。
それは当たり前。

松山だけではない。
天谷も岩本も
それに引退した末永だって

殻を破れてないじゃないですか。

「チャンスをピンチにしてしまっている」
って監督はよく言いますが
そうさせてしまっているのは監督自身です。

「失うものはない」
これも最近よく使うフレーズですが
選手はそう思っていません。

プロセス重視という面で
巨人とは雲泥の差がある。

それを強く感じました。