マウイの旅 3 ハワイアン・ウエディングソング | イッピーの独り言

イッピーの独り言

ボクの名前はイッピー。わんこのビション・フリーゼです。ボクが見たことや聞いたことを書きたいと思います。少し不思議なお話もたくさん出てくるかもしれないけど、みんなが気に入ってくれるといいな。

みんな元気ですかラブラブ

 

マウイ島でのスピンオフのお話しグッド!

 

PCの人はマウイのネットFM聞けるよ。

 

Hawaiian Pacific Radioです。

 

http://simanchu.com/seasidestory/hawaii/ar13.html

 

上手くつながらない時はここから他の

 

リンクに飛んで試してみてね!

 

ハワイのFM局はたくさんあるから!

 

マウイからの音楽がいつでも聴けるよ。

 

・・・

 

ボクには目に見えないトモダチが

 

沢山います。

 

風さんや小鳥さんやイチョウの木

 

他にもたくさんの精霊たち、

 

セドナのメディスンマンの

 

精霊ラヒーリオ、パリの芸術の精霊

 

ジュヌビエーブ、富士山の精霊

 

このはなさくや姫、安芸の宮島の

 

いちきしまの姫、マチュピチュの

 

クリスタルスカルの守り神ケチュア、

 

他にもたくさん。

 

そして最初の頃に友達になったのが

 

マウイ島のカフーナ

 

(ハワイ王朝に仕えたシャーマン)の

 

長老クプナ。

 

きょうは、ファルコンになったボクが

 

クプナと友達になった最初の出逢いの時

 

の様子をもう一度お話しするね。

 

あっ、クプナの名誉のために

 

いっておくけど・・・この場面では

 

クプナは太ったおばさんとして

 

出て来るんだけど、その後ある出来ごとを

 

きっかけに彼女はすごい美人さんに

 

なるんだ。

 

きょうボクは夢の中でファルコンになって

 

遠くまで飛んで行った。

 

ハワイの上空を飛んでいる時にとても

 

心休まる楽しそうな音楽が聞こえて来た。

 

ここはマウイ島。

 

夕暮れの砂浜では今結婚式が

 

行われようとしていた。

 

僕はその光景をしばらく眺めることにした。

 

近くに寄って行っても僕の姿は誰にも

 

見えない。

 

だからボクはしあわせなカップルを

 

近くで祝福することにしたんだ。

 

その結婚式はとても質素だった。

 

観光客がよくやるような、やっと予約が

 

取れる大きな教会の式とは

 

比べようもない。

 

もちろん牧師さんもいない。

 

それはその土地に伝わる昔からの

 

伝統的なハワイの結婚式。

 

夕暮れの砂浜に”KE KALI NEI AU"と

 

書いてある横断幕がかかっている。

 

それで土地の人も今から結婚式が

 

あることを知る。

 

そして祝福したい人は誰でも祭壇に

 

白いカトレアの花やプルメリアの

 

花びらをおいて行く。

 

参加しているのは20名とちょっとくらい。

 

花嫁のお父さんとお母さんが泣いている。

 

それは喜びの涙。

 

だから若い二人が祝福されて結ばれた

 

ことが分かる。

 

夕暮れのビーチには参列者の坐る長椅子と

 

式の食事のためのテーブルがそろえてある。

 

ビーチの4つの隅には参加者のみんなを

 

囲むように大きなトーチ(たいまつ)が

 

赤々と燃えている。

 

ボクにはそれが結界(けっかい)

 

だということが分かった。

 

結界は神聖な場所のための仕切り

 

のようなもの。

 

その中には祝福する精霊だけ

 

しかはいれない。

 

デュエットがギターとウクレレで

 

ハワイアンのお祝いの歌を歌っている。

 

まだ小さい男の子と女の子のダンサーが

 

曲に合わせてフラを踊っている。

 

小さいけど二人のフラダンスは本当に上手。

 

大人顔負け。

 

後で聞いたら二人のダンサーは

 

新婦の小さいいとこたち。

 

だけど厳しい修行を積んだプロの踊り手。

 

ギターとウクレレの音楽とフラダンスは

 

周りを調律しているように

 

空気が静かに揺れていた。

 

間もなく大きな夕日が沈む。

 

 

イッピーの独り言

 

 

反対にトーチが少しずつひときわ

 

明るくなって行く・・・

 

ビーチに寄せる波とさわやかな風と

 

背の高いヤシの葉が揺れる音も

 

絶えることのない音楽。

 

今から式が始まる。

 

太った女の人がその結界の中に入って来た。

 

その人が今日の式をつかさどるんだ。

 

ボクにはすぐにその人が

 

どんな人かわかった。

 

その人はとても力の強いカフーナ。

 

カフーナはもともとハワイの王族に

 

仕えるシャーマン。

 

カフーナの中でも長老をクプナと呼ぶ。

 

クプナはあたりを見回すとにっこり

 

ほほ笑んだ。

 

彼女はその一瞥で周りに来ている

 

天使たちや精霊が誰だかわかったんだ。

 

天使や精霊はお祭りみたいな

 

楽しいことが大好き。

 

だから雰囲気だけで集まってくるんだよ。

 

僕がいることもすぐに分かったみたい。

 

だけど一瞬目があっただけでそこにいる

 

ことを許してくれたことがわかったんだ。

 

それはとても温かい眼差しだった。

 

ボクはますますうれしくなった。

 

彼女は参列者と土地の精霊にこれから

 

式を始める宣言をすると用意してきた

 

大きなコンチシェル(ハワイのホラ貝)

 

を吹いた。

 

その音色はとても澄んでいるけど

 

力強い音を出した。

 

そして沖のはるか遠くまで響いた。

 

その音であたりが一斉に浄化されたのを

 

僕はびっくりして見ていた。

 

それからクプナは周りの精霊に

 

念入りに祈りをささげた。

 

火山と大地と海と空と風と森と火と

 

と・・・そして死者の霊にも。

 

マウイの海岸は必ずしも平和な歴史

 

だけの場所ではないことも

 

それでボクにはわかった。

 

でもその場所はクプナの結界で

 

しっかりと守られていた。

 

結婚式はとても厳かに続いた・・・

 

食事が始まる前にクプナが参列者

 

ひとりひとり精霊と先祖の声を届けた。

 

みんながその言葉の一つ一つに

 

感動にうち震えた。

 

一番年をとったおばあちゃんは

 

亡くなったおじいちゃんの声を聞き

 

老人は昔の戦友の声を聞き

 

ある夫婦は最近まで可愛がっていた

 

虹の橋を渡った老犬の心からの感謝

 

の声を聞き

 

若者はこれからの未来を生きてゆくための

 

勇気をもらい

 

それはひとりひとりが今生きている意味

 

告げるものだった。

 

素朴だけれど心豊かな結婚式。

 

その場所の自然がみな一つになって

 

二人を祝福していた。

 

ボクはその場にじっとして飛ぶことも

 

忘れていた

 

感動で涙が止まらなかったから・・・

 

 

イッピーの独り言

マウイの質素だけど、こころ豊かな結婚式を思い出してほほ笑むボク・・・

しみじみ~ラブラブ