宇宙から来た天使たち 24 アルハンブラ 2 | イッピーの独り言

イッピーの独り言

ボクの名前はイッピー。わんこのビション・フリーゼです。ボクが見たことや聞いたことを書きたいと思います。少し不思議なお話もたくさん出てくるかもしれないけど、みんなが気に入ってくれるといいな。

みんな元気ですかラブラブ

 

きのうの続きグッド!

 

チェリーの話をみんなが真剣に聞いている。

 

イスラム教社会もキリスト教社会も

 

対立の歴史のように思われているが

 

必ずしもそうではない。

 

西暦千年前後にスペインのアンダルシアに

 

アルハンブラ宮殿が建てられた。

 

この宮殿は精緻なイスラム建築の最高傑作

 

と言われている宮殿を中心とした

 

たくさんの施設から成り立っている。

 

中近東の建築や装飾の様式で彩られ

 

アラブ世界の当時の最先端技術が持ち込まれ

 

壁や柱のアラベスク模様は精緻精妙の

 

粋を集めた装飾がほどこされている。

 

現在スペインでも最高の世界遺産。

 

この円形や球形や幾何学的様式の宮殿を建築

 

するのには高水準の建築技術を必要とする。

 

その設計技術はすでにアラブには

 

存在していた。

 

この設計技術を可能にしていたのは

 

アラビア数字。

 

現在世界中で使われているこの書体の

 

数字なしには不可能。

 

当時のアルハンブラ宮殿にはアラビア語で

 

書かれた建築技術や当時の最先端の科学や

 

哲学など多岐にわたる蔵書が十万冊ほど

 

あったと言われている。

 

これがいかにすごい数なのか、当時の

 

英国王室の蔵書が全部で一万冊ほどだった

 

事と比較しても分かる。

 

このアラブ世界の文化を学ぶために当時

 

ヨーロッパ中から若い僧侶が集まった。

 

イギリスのオクスフォード、ケンブリッジや

 

イタリアのボローニアからは頻繁に

 

研究者が訪れた。

 

これらの研究者が持ち帰った研究成果を

 

もとにそれらの場所では大学が設立された。

 

これが世界で最古の大学になっている。

 

ちなみにボローニア大学は設立が

 

11世紀初頭。

 

ケンブリッジ大学の設立は

 

13世紀後半。

 

チェリーは続ける

 

「アルケミスト」を書いた

 

パウロ・コレーリョの「星の巡礼」に

 

出て来るキリスト教徒の巡礼の道、

 

ヨーロッパ中からフランスとの国境の

 

ピレネー山脈を越えて、スペインを通る道

 

はまたアルハンブラへの道でもあった。

 

当時のイスラムの王はこれらの僧侶に

 

図書館を開放していた。

 

ヨーロッパの若者がここで学ぶことを

 

自由に奨励していた。

 

ヨーロッパの大学の初期の学びや研究に

 

とって、そしてのちのヨーロッパの文明の

 

発展にイスラム文化は欠かせない重要な

 

役割をしていた事はあまり知られていない。

 

それどころかイスラム文明はヨーロッパの

 

古い歴史ある大学の生みの親なのよ。

 

ヨーロッパのキリスト教社会が後に

 

「レコンキスタ」と呼ばれて、スペインを

 

イスラム文化から戦いで解放した、と思われ

 

ている歴史の解釈は実は正しくないの。

 

そこには皆が学校の歴史で習うような

 

戦いはなかった。

 

アルハンブラのイスラム文化から

 

ヨーロッパは多大な恩恵を受けていた。

 

だからそれを血で奪い取るような戦いは

 

本当はなかったのよ。

 

このレコンキスタの時にはすでに

 

ルネサンスがイタリアで起きていた。

 

ルネサンスは14~15世紀が中心と

 

言われている。

 

でも11世紀ころにはアルハンブラの影響

 

イタリアには新たな文化の胎動が見られる。

 

その顕著な例がこの頃にイタリアに

 

伝わっていたアラビア数字。

 

それまでのギリシャ数字(お爺さんの古時計

 

に使うような)では扱う桁数が多すぎて

 

建築設計には向いていなかった。

 

このアラビア数字が伝わって初めて

 

ヨーロッパでは大きな教会や建物の設計が

 

可能になった。

 

注意して見ているとダビンチの絵画など

 

にもギリシャ数字とアラビア数字が

 

混在しているのが分かるわ。

 

この頃が最初のキリスト教圏とイスラム教圏

 

の文化が融合した時期。

 

つまり文明が大きく動き進化を見た時期。

 

実はそれ以前にも二つの文明が大きく

 

融合した時期があったの。

 

またまたチェリーの話が違う方向に行った。

 

続きはまたねグッド!

 

 

 

イッピーの独り言

なるほどなるほど・・・

と先生みたいなチェリーの話を聞いてる僕耳