地球の平和 54 異種間の友情 | イッピーの独り言

イッピーの独り言

ボクの名前はイッピー。わんこのビション・フリーゼです。ボクが見たことや聞いたことを書きたいと思います。少し不思議なお話もたくさん出てくるかもしれないけど、みんなが気に入ってくれるといいな。

みんな元気ですかラブラブ

 

シリーズのスピンオフグッド!

 

少し前にスカルは、人間と異種間の

 

交信の映像を見せてくれました。

 

それは遠い未来のお話ではありません。

 

注意していないと気が付かないかも

 

しれないけど、もうすでに

 

あちこちで始まっているんです。

 

こんなおはなしのように・・・

 

その子はまだ1才に満たない、

 

競走馬として生まれたサラブレッド。

 

鼻先に白い星のマーク

 

がついてる栗毛の仔馬。

 

幼い時にお母さんから離れて

 

競走馬として生きていくために

 

育てられました。

 

その血筋のために将来もよい成績を

 

残すことをすごく期待されている。

 

そのため厩舎ではいろんな人たちが

 

とても大事にしてくれた。

 

でも今日は競馬のレースの話じゃないよ。

 

その仔馬の事を注目していた

 

女性の競馬レポーターがいました。

 

その人は仔馬が生まれてすぐに

 

とても仲よしになった。

 

その人はいつもその子に

 

いろんなことをはなしかけました。

 

その仔馬は特別に澄んだ

 

大きな目をしていました。

 

そして多くの表情を持っていました。

 

牧場を走る時の生き生きとした

 

楽しそうな目。

 

叱られた時の悲しそうな目。

 

おなかがすいた時の目。

 

遊びたいときの目。

 

甘えたい時の目。

 

その人は仔馬のそんな表情を

 

よく理解していました。

 

仔馬も自分の事をわかってくれる

 

その人が大好きでした。

 

だから友達になった。

 

仲よしの合図に自分の長い鼻先を

 

その人のおなかにこすりつける。

 

でもある日その時がやって来ました。

 

訓練のためにその子はアメリカに

 

連れて行かれたんです。

 

お別れでした。

 

そして時が過ぎました・・・

 

そのあいだもその人は仔馬の事を

 

時々思い出していました。

 

いまごろどうしてるかなって。

 

3年たったある日その人はアメリカに

 

競馬の取材に行くことになりました。

 

どうしてもその子に会いたくなって

 

取材の予定にはいっていなかった

 

オレゴン州の厩舎を訪れました。

 

3年もたったら馬は人の事を

 

忘れるだろうなって思いながら。

 

仔馬は立派な競走馬に育っていました。

 

最初目があったときは誰だか

 

わからないようでした。

 

その人は「あー、やっぱり・・・」と

 

あきらめかけたんだ。

 

でも次の瞬間その子は信じられない

 

といった表情でその人を

 

戸惑いながら見ていた。

 

ちゃんとわかったんだ。

 

じっと自分をみている人が、僕が

 

大好きだった人だってこと。

 

その子は肩を震わせるように

 

近寄って来ます。

 

そして白い星のマークがついた鼻先を

 

その人のおなかにこすりつけたんです。

 

ツンツン、スリスリ、と長いあいだ。

 

昔と同じように・・・

 

 

 

ボクはちっちゃいから君を乗せては走れない馬

でも夢の中なら大丈夫グッド!