2026年8月16日(日)
放送大学を卒業すると、卒業証書と一緒になったそこに「学士(教養)を授与する」と記されている学位記が授与される。私は、放送大学を3度卒業(2027年度2学期に、もう一度卒業が確定)したので、3つの学士(教養)を授与されたことになる。
実は、この学士(教養)は珍しい学位である。まさに、リベラル・アーツを象徴するものである。現在、この学士(教養)を与えているのは
東京大学教養学部
埼玉大学教養学部
放送大学教養学部
国際キリスト大学(ICU)教養学部
の4大学4学部しかない。似たような学士(教養学)を与えている大学はあるかも知れないが、学士(教養)は上の4大学を卒業しないともらえない。
大学以外で唯一学位を与えることのできる独立法人大学支援・学位授与機構では、規定によって必要な単位と学修成果のレポートを同時に申請して、合格すると学士(教養)が授与される。ただし、専攻として「教養」という区分があるわけでない。
「比較文化」「地域研究」「国際関係」「科学技術研究」の4つの内の1つの専攻で申請して、合格すれば学士(教養)または学士(学芸)が授与される。どちらの学士になるかは、申請時に選択する。ここでは、「地域研究」と「科学技術研究」について、どのような科目の履修が必要かについて、学位授与機構が発行している『新しい学位への途 平成8年度版』から見ておこう。他の専攻についても、同書を見ていただきたい。
2025年度の学士(教養)または学士(学芸)の取得者は、次の通りである。
通算とは、学位授与機構が2025年度までに授与した学士の総数である。
学士(教養) 2名 通算 200名
学士(学芸) 2名 通算 60名
比較のために私が2025年度に取得した学士(理学)の取得者は、次の通りである。
学士(理学) 7名 通算 183名
学士(教養)の取得者は、通算では私の取得した学士(理学)よりは若干多いが、
それほど違いがない。何れも、取得者は少ないと言えよう。(注)
いずれにしても、卒業時に学士(教養)を与える大学も少ないし、学位授与機構での取得者も少ない。学士(教養)は、極めて珍しい貴重な学位といえよう。
(注)
学位授与機構での学士の取得が多いのは、 2025年度で
学士(工学) 1,422名 通算 37,701名
学士(看護学) 447名 通算 10,357名
となっている。これと比べると、学士(教養)が授与される人数が極端に少ないことがわかる。
(追記)
現在の教員養成系「教育学部」も、「学芸学部」と呼ばれていた頃にはリベラル・アーツの色彩の濃い学部であった。現在の岐阜大学教育学部の場合でも、自分の所属する講座以外に他教育講座の授業を自由に選べる等の、リベラルアーツ的な色彩は多少残っている。

