2026年10月1日(木)

 

 本ブログで取りあげる大学で学ぶ数学は、微分積分学や線形代数学が中心である。複素解析学(留数解析を含む)や古典的な微分幾何学について、述べることもある。私が最も学習をした多様体論についても書いたことがあった。もっとも、何れも単発的で系統性はないことを承知しておいていただきたい。今回は、線形代数学の分野からとりあげてみた。

 

 高校数学で、固有値と多項式の関係が取り扱われていたのは、2次正方行列に関してのケーリー・ハミルトンの定理である。

 Aを2次正方行列とする。このとき、

    A²-(tr A)A+(det A)E=0            tr A はAの対角成分 det AはAの行列式の値

が成立するという定理のことである。

 ところで

    Ax=λx  x≠0

で、λのことを固有値という。

    (A-λE)x=0

から、固有多項式φ(λ)は

                   φ(λ)=det(A-λE)=λ²-(tr A)λ+(det A)

となる。この固有多項式にλ=Aを代入すると

    φ(A)=A²-(tr A)A+(det A)E=0

となるわけである。

 

 今回のブログは、行列A(複素行列を含む)の固有値と固有多項式について述べた。固有多項式より次数が低いか等しい多項式を最小多項式というが、今回は触れなかった。