Hatena blogの方では紹介しているのですが、イギリス人男性のBarryが@barrysanaloginsightsというYouTubeアカウントから、ノートや本やライフスタイルやBible Studyなど発信しています。

 

最近、なぜ自分は外出する際に必ず黄色のものを持ち歩くのか、という動画がアップされていました。以前テロリズム関連の書物や論文を読んでいたときに、situational awarenessということが強調されていたのを覚えているのですが、Barry の動画もそれと似たような内容となっています。

 

イギリスで起こった暴動(ダンス教室に来ていた3人の少女が刺殺された事件に端を発し、移民やイスラムの仕業というような偽情報が拡散された)が、Barryの念頭にはあって、平穏な日常も当たり前ではないかもしれないことに再度気付かされたのです。

 

それで海兵隊の危機管理に関する書物を例に出して、ホワイト、イエロー、オレンジ、レッドと色分けされた危機の段階を紹介し、特にイエローの段階が重要であると言っています。カフェで過ごしたり、人混みの中に出かけたりするときに、何かおかしいとかいつもと違うというようなことに気づくことで身に降りかかる危険を未然に防止できるという訳です。自分が置かれた状況を観察し、いざとなったら逃げるための出口はどこにあるか確認するなど、いくつもの危機管理の方法があることを少しでも意識することが大切なのです。こうした意識を常に持つために、Barryは必ず黄色のノートやペンなどを持ち歩くのだそうです。

 

テロや暴動など、できれば巻き込まれたくない、実際に危険が身に降りかかる前に、直面することを防ぐ。それが鍵となります。

 

日本にいるとこうした危機管理意識は生まれにくいのですが、それでもいつくるかわからない地震や災害への備えなどは日本固有の危機管理でしょう。また殺傷事件などは日本でもありますし、オウム真理教の地下鉄サリン事件のようなテロもありました。ノーテンキに街を歩くのではなく、危険を察知する能力を養うことが生きていくためには必須なのだと意識したいものです。

 

言い忘れましたが、securityがなぜ大事かということをBarryは言っています。それは、身の安全が保たれて初めて楽しい日常もある訳だし、何よりも自分のcreativityもそこから生まれるからだそうです。なぜ私たちはsecurityとりわけnational securityを考えなくてはならないか。Barryの動画でそんなことも考えさせられました。国家安全保障は遠い国際政治の世界のことでピンとこないと言っている場合ではありません。自分が大事にしていることが守られるかどうかがnational securityにかかっているわけで、それは平和を唱えることとはちょっと違うと私は思っています。