ユタ州の共和党上院議員のMitt Romneyは、トランプに投票しないと表明しています。Liz Cheneyとともに、良識ある共和党議員の代表と言えます。大統領選に立候補したこともありました。2022年にインタビューを受けたRomneyの発言がとても印象的です。

 

今の共和党に自分の居場所がないと感じているRomneyは、自分にとっての共和党とは、Ronald Reaganの共和党であり、George W. H. BushやGeorge W. BushやJohn McCainの共和党であった。彼らが作り上げてきた共和党とは、反プーチン、反ロシア、反独裁、反金正恩、外交政策において極めて明確で強い政策を打ち出す共和党であった。今の共和党の多数の中にはそういった方針が見えない・・・

 

George W. Bushがイラク戦争によって総スカンを食らっていた時にも、Obama大統領はGeorge W.とは話が出来ました。基本的政策で対立していても、党派を超えた共通項があったわけです。今は、それが無くなってしまった。それほどトランプのもたらした共和党の変質が目に余るものとなっています。

 

他方、民主党の方はどうか。ミシガン州知事のGretchen Whitmerは、pandemicの時のロックダウン政策を実行しましたが、それが行き過ぎだとトランプに非難され、その結果トランプ支持者による誘拐・殺害未遂事件を引き起こしました。Whitmerはアメリカ政治のあり方として、まずはバイデン大統領の再選を実現し、2028年にはGeneration X(1965年から1980の間に生まれた世代)から大統領を誕生させることを目標にすると言っています。現在52歳のWhitmerはまさにその世代です。共和党に全く希望が見出せないどころか非常に危険な党になっていることを考えると、Whitmerの処方箋が極めて現実的かつ実現可能性を秘めたものに見えてきます。

 

世代の若返りと政治の革新がトランプを撃退するためにはどうしても必要です。

 

同じように、トランプのような脅威がない日本にとっても、自民党政治の停滞を打破し、政治や経済の活力を取り戻すためには政治家の若返りが必要なのかもしれません。都知事選で前安芸高田市長の石丸伸二氏に期待したいというブログを書きましたが、国政を含めた政治の革新につながる可能があると思っています。

 

小池都知事は実績があるように見えますが、かなりのばらまきで東京の財政は悪化しています。国際金融都市東京を継続しているのは良いのですが、なんだかこのままでは東京はダメになるし、日本もダメになると言うような危機感が感じられません。石丸氏の演説を聞いていると、こうした危機感を持ってそれを政策に繋げていこうとする気迫を感じるので、支持しようかなという気持ちが強くなります。

 

地方の首長の中で、芦屋市長の高島りょう(漢字の変換ができない)輔が26歳で当選したことが大ニュースになりましたが、こうした若い世代のパワーがこれから日本では決定的になるのではないでしょうか。国政では変化が遅すぎますが、地方政治ではいろんな革新的なことが起こるので、そこが唯一の希望かなと思っています。

 

今のやり方ではだめだという危機感、だからこうするという決意と実行力。こううものを国民はどこかで強く求めているのではないかな。