昨日は良くなりかけたと思った風邪が全然良くなっておらず、一日中眠りこけていました。ほとんど食べていなかったので、今朝、大量の朝ごはんを食べたところ、なんだかすごくよくなったみたいです。

 

誰かが、調子が悪い時ってどうして体に悪いと言われているものを食べたくなるんだろう、と言っていたのですが、よくわかります。早朝にコンビニに行ってのり弁とサンドイッチを買ってきました。コンビニ弁当なんて普段は食べないし、しかもサンドイッチとの組み合わせなんてありえない。でも、それが食べたくて仕方なかった。不思議とパワーがみなぎる感じがするのです。6月3日に書いた通り、やっぱり食べ物は燃料ですよ!

 

食と睡眠こそ健康の源だと常々思っている私ですが、昨日、調子が悪くて悶々としているときに、成田悠輔さんと柳沢正史さんの睡眠についての対談をYouTubeで見ていました。2人とも学者で、語る言葉も内容もスーッと頭に入ってくる素晴らしい対談でした。

 

日本人は世界的に見ても睡眠不足であること、睡眠を削ると集中力がなくなるとか、嫌なやつになるとか面白い指摘もあり、朝5時に起きて1日を始めるべきというようなことをよく聞くけれど、あれは嘘で、人間には夜型もあれば朝方もある、つまり人によるのだというのは全くその通り。子供は朝型だけれど、中高くらいになれば早起きは逆効果、朝練なんてもってのほかというのも面白かった。寝る子は育つというのはその通りで、睡眠は成長ホルモンにとって必要不可欠。どうりでよく寝た大谷翔平さんは大きく育つわけですね。

 

歳をとると中途覚醒が顕著になり、私も夜中に2,3回起きてしまいます。でもそれはごく普通で、全く問題ないのだそうです。よかった、安心しました。

 

私も若い頃は、睡眠を削っても勉強しなくてはいけないと思い込んでいましたが、それで成果は上がりませんでした。日本の働く現役たちは慢性的睡眠不足ですから、パフォーマンスに影響はないのだろうか。ゼミの卒業生で官庁で働く人たちの残業の多さとメンタルの問題は、最近は少しは改善されているとはいえ、基本は同じではないかと思います。そもそもハイパフォーマンスを上げることができない状況に置かれているのに、多くを求められ心身に負担をかけられています。

 

そういえば。私のゼミ生ではないのですが、ある官庁で働く若手の優秀な官僚にゼミで話をしてもらったりしました。彼は、良い意味で要領がよく、寝不足で辛くないのかと尋ねると、適当に休憩していますとのこと。仮眠をとり、自分の部署に戻るときは書類をいっぱい抱えて、忙しい、忙しいという演出をするのだそうです。なんて頭がいいんだろうと思いました。こういう人に出世してもらいたいなあと思ったのですが、今頃どうしているかな。

 

成田さんと柳沢さんの話のなかで興味深かったのは、眠るというのは無防備になるということで、敵に襲われるリスクが高まる、それなのに何故人類は進化の過程でリスクを冒してまで睡眠をとったのかということでした。柳沢さんによると、その答えは見つかっていないとのこと。睡眠がそれほど重要だったのでしょうが、それが脳にとってどうしてそんなに良いのか、答えは見つかっていないらしいです。

 

とにかく十分に眠りましょう。一晩寝れば、嫌なことも忘れられるし、スポーツの技能や楽器を弾く技能についても、前日にできなかったことができるようになるそうです。大谷さん、通訳の件はクロージャーですから、安心して寝て活躍してほしい。