5月27日は戦没将兵追悼記念日(Memorial Day)でした。メモリアルデーと聞くと、ああ、アメリカではもう夏休みなのだ、あちこちで卒業式だ、新しい映画の封切りだ、日本はこれから7月まで(下手をすると8月初めまで)ノンストップで授業が続くのだ、もう死にそうだと思ったものです。退職した今は、そのような思いにとらわれることもありませんが。

 

バイデン大統領はWest Point (陸軍士官学校)の卒業式でスピーチをしました。アメリカが直面する外からの脅威だけでなく、内からの脅威(もちろんトランプの名前を直接には言いませんでしたが)に対抗することの重要性を強調しました。オバマ元大統領も、ヒラリー・クリントン元国務長官もそれぞれコメントを出していて、当たり前ですが、アメリカの安全保障のために命をかける兵士たちを讃えています。

 

その当たり前のことは、トランプには通用しません。彼がどんなに取り繕った発言をしても、以前の発言は取り消せません。例えば、命を落とした兵士のことをlosers, suckersと言ったこと、PTSDを患った兵士のことを強さに欠けると言ったこと、POW(例えばジョン・マッケイン)を貶める発言をしたこと、などなど。メモリアルでーに何か言う資格などないと思います。

 

さらに、予備選でトランプにチャレンジしたニッキー・ヘイリーは、トランプを批判していたのに、今は大統領選ではトランプに投票すると公言しています。そのヘイリーが、メモリアルデーにアメリカのデモクラシーを守るなどとよく言えたものだと思います。

 

11月の大統領選は本当に不安だ。

 

うちの家族が卒業生たちとお茶した時に、ジャーナリストがいたので「トランプ、なんとかしろよー」と言ったら、「アメリカの有権者を信じるしかないですね」との答えが返ってきたとのこと。アメリカの有権者が信じられなくなってきたんだよー、と申しておりました。