アメリカに60 Minutesというインタビュー番組(CBS)があります。

 

今朝、Instagramでよく見かける指揮者のGustavo Dudamelについて調べていたら、60 Minutesで受けたインタビューの一部を見つけて見ていました。60 Minutesの他の面白そうな動画もあり、その中にメジャー挑戦直前の大谷さんへのインタビューもありました。全然関係ない二人ですが、60 Minutesという共通項でたまたま同時に見たので、ちょっと新鮮な驚きがありました。

 

指揮者といえばバーンスタインとか小澤征爾くらいしか知らないし、古いところではカラヤンとかフルトベングラーくらいしかすぐには思い浮かびません。Dudamelは最近注目するようになったのですが、バーンスタイン編曲・作曲したウエストサイドストーリーのMamboを指揮する彼の姿とオーケストラや聴衆が一体になった信じられないくらい楽しそうな動画を見た瞬間に、すっかりファンになってしまいました。

 

Dudamelはベネズエラ出身の指揮者で、現在LA Philharmonicの音楽監督を務めています。(LAはドジャースやレイカーズだけでなく管弦楽団もあるんです!)彼は幼い頃から音楽に親しんでいましたが、ベネズエラでは音楽は子供たちを悪への道に向かわないようにする手段であったと言います。今でもベネズエラには若い人たちを音楽に導くプログラムがたくさんあるそうです。ウィーンフィルを指揮した時にはものすごく緊張したそうですが、そりゃそうですよね。ウィーンフィルですものね。ウィーンでも成功を収めた彼に対し、ロサンジェルスが彼を堕落させないといいのだが、というジョークが飛ばされていて、笑ってしまいました。

 

60 Minutesのインタビューでは、このような素晴らしい才能が見出され、地位を確立していくプロセスが明らかにされていて、とても印象的でした。

 

かたや大谷翔平さんへの60 Minutesのインタビューは、日本ハム時代でまだメジャーへの挑戦の前の段階でのものでした。彼の才能の開花とメジャーでの成功は、最近のDisney Plusでロングインタビューとして放映されて私は何回も見てしまいました。でも、60 Minutesの方はメジャーに行って成功できるかどうかまだ未知数の時のもので、逆に大谷さんの決意や送り出す側の栗山監督の緊張(日ハムでやってきたことが本当に良かったのか、監督にとってもtwo-wayが非常に難しいことなど)が伝わってきて感動的でした。スポーツ記者のコメントとか記事をあまり信用しない私にとって、この60 Minutesのインタビューは、大谷さんや監督の心の中や彼らを取り巻く状況などを明らかにする素晴らしいものでした。インタビューとはかくあるべしという感じです。

 

こうして60 Minutesのインタビュー2本を見て、日本ではどうしてこういう核心に迫るインタビューが少ないのかなあとついつい思ってしまいます。優れた才能を持つ人の考え方や心の中をえぐり出すようなインタビュアーがもっとたくさんいるといいのですが。

 

今日はこんな感じでとても幸せな気分になりました。能登半島の被害状況も、ウクライナ情勢も、ガザも心配で気になることばかりですが、音楽やスポーツは幸せをくれますね。