バイデン大統領は9月1日木曜日にフィラデルフィアで演説をしました。
そのフルテキストは以下で読むことができます。
バイデンがこれまでに行った演説の中で一番良いという評価をはじめ、各方面で絶賛を浴びています。
建国の精神を象徴するフィラデルフィアで、トランプとその支持者たちをデモクラシーの脅威と明確に位置付けて批判し、アメリカの民主主義が目指す原理原則を国民に示したところに大きな意味があると思いました。
演説の内容はすでにいろいろなところで言われていることかもしれませんが、それをまとまった形で大統領が発信するところが重要なのです。トランプを起訴したらとんでもない暴動が起こるから、すべきでないというようなとんでもない主張が見られる中で、暴力を政治の手段にするトランプらがいかに危険かをはっきり述べたこと、民主主義は何もしなくても維持されるのではなく守られなければならないことなどを大統領が示したことの重要性は強調してもしすぎることはありません。
本当にアメリカは危険な状態にあって、国民一人一人が脅威を認識し、それに対抗しないととんでもないことになる。そういう危機感と緊迫感が演説の中には見られます。このようなデモクラシーを守る戦いを、私たちもしっかりと見守っていかなくてはなりません。危険なこと、おかしなことがあればきちんと言い返すだけの政治指導者の力強さ、率直さ、誠実さが本当に日本にあるのだろうか、と思ってしまいます。安倍さん殺害をどう捉えて総括するのか、国葬に反対する弁護士とか野党とか極左の政治学者の驚くべき無知に対して何も言わなくていいのか、とか、そんなことをつい思ってしまいます。なぜおかしいこと、愚かなことに正面から反論しないのでしょう。アメリカとはレベルが違いますが、日本のデモクラシーも安泰ではないかもしれません。
