ある調査機関だったか、どこかが将来絶滅する自治体があらわれると予測した。

わが県のある市が含まれていた。

 古い町であるが、その古さが若い人を減少させているという。この隣町は、

中国人やアジア系の人が多く移り住んで、減少化はないのだという。

 つまり、もはや日本人の出生率では自治体の維持が困難に直面しているらしい。

 

この傾向は、北海道、東北、九州、四国と東京を離れるほど顕著だと言う。

今日は田舎教師について、「語り合う」のだが、

この主人公は日露戦争の頃羽生の教師をしていたのだが、

都会へ出て、教育を受け立身報国を夢見ていたのだった。

田舎で一生を終えることに耐えがたい苦痛を感じていた。

この150年、日本は東京中心で物事は動いてきた。

列島改造もなく、地方創成などと言われたが現実は変わっていない。

 

この要因を遡ると、徳川家康にたどり着く。

庄内の作家の独り言を読んでいると、

遅れてきた志士雲井龍雄のことが書いてあった。

その後、庄内から、石原莞爾、清河八郎、大川周明という

三人の予見者が出るのだが、いずれも日本を動かすには至らなかった。

 

ハプスブルグ家はチロルの山の中の出身でありながら、

ウィーンというヨーロッパの中心地を拠点にしたことを思うと、

三河・尾張とほぼ日本の中央にありながら、信長、秀吉、家康と

天下人が近江、大阪、江戸と拠点を移し、結局江戸、東京だけが

繫栄するという歴史になったのは、いかなる理由によるのだろうか?

政治・経済だけでなく、教育・文化も地域格差が拡大しているのではないか。

 

自治体の絶滅が現実に起こらないと、人は動かないのかな?