同業者でありながら詩人という石垣りんさんの詩集を読みました。

たいしたものです。

挨拶と表札がとても気にいりました。

 

やすらかに美しく油断していた。・・・この一行に参りました。

 

精神の在り場所も

ハタから表札をかけれてはならない

石垣りん

それでよい。

なんと潔いことでしょう。

確かに病院に入院すると様がつくのに、葬儀場では殿になる。

言葉だけでなく、こういう観察眼も詩人には必要なのだ。

 

詩集でこんなに心を打たれたのは、宮沢賢治の「春と修羅」以来です。