【中国は30万エーカーのアメリカの農地を購入していた】
  フォート・リバティ軍事基地などに隣接する19ヶ所が危険だ
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中国の土地の爆買いは日本で顕著である。自衛隊基地の隣など、北海道では水源地や森林も対象として手当たり次第だ。マンションを一棟まるまる買うのは投機用だろうが、軍事目的の購買は安全保障上、危険きわまりない。

全米一の農地保有者はビル・ゲーツである。
中国が30 万エーカー以上のアメリカの農地を所有していることが分かった。とりわけ軍事基地近くの地域をターゲットにしている。中国は現在、19ケ所の米軍基地のすぐ近くに農地を所有している。

敵国がアメリカの農地購入など国防上、許されるべきではない。中国の目的は軍事基地をスパイすることであると共和党の議員らが危険視している。

 ニーヨークポスト紙によれば、このリストには「最も戦略的に重要な基地」がいくつか含まれている。ノースカロライナ州フェイエットビルのフォート・リバティ(旧フォート・ブラッグ)、テキサス州キリーンのフォート・カバゾス(旧フォート・フッド)、カリフォルニア州サンディエゴの海兵隊基地キャンプ・ペンドルトン、フロリダ州タンパのマクディール空軍基地などだ。

ウォールストリート・ジャーナルは、中国人が「軍事基地やその他の機密施設」に100回近く立ち入ったとし、何人かを逮捕したと報じた。

スパイの遣り方は巧妙で観光客を装って迷い込んだふりをした中国のスパイが基地を撮影していた。こうした観光客擬装スパイを米軍関係者は「ゲートクラッシャー」と呼んでいる。

以上「宮崎正弘の国際情勢解題」より

続いて「頂門の一針 6907号」より転載します。

【なぜ新聞は「鹿児島県警の闇」】  新恭(あらたきょう)

なぜ新聞は「鹿児島県警の闇」を正面から報じないのか?盗撮・横領・ストーキング…犯罪隠蔽に加担する大マスコミの末期症状

鹿児島県警の野川明輝本部長に、署員らの犯罪を揉み消した疑いが浮上。女性を公衆トイレで盗撮、女性の個人情報を不正入手し不適切なLINEを送信、幹部が超過勤務手当を不正請求…など目を疑う犯罪ばかりだが、警察と「持ちつ持たれつ」の関係にある大手マスコミはこの問題をまともに報じていない。

なぜメディアは内部告発者の前生活安全部長を“見殺し”にするのか。元全国紙社会部記者の新 恭氏が詳しく解説する。(メルマガ『国家権力&メディア一刀両断』より)
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです/原題:鹿児島県警の犯人隠蔽疑惑を暴いた元幹部をメディアは見殺しにするのか

内部告発者をメディアが見殺し。鹿児島県警本部長の重大疑惑
鹿児島県警の野川明輝本部長が、複数の警察署員の犯罪を隠蔽しようとした疑いがある。その情報を定年退職後にフリーのジャーナリストに提供した同県警の前生活安全部長が、国家公務員法(守秘義務)違反の疑いで逮捕された。

野川本部長は「隠蔽を意図して指示を行ったことは一切ありません」と全面否定した。警察庁の露木康浩長官は「県警に対して必要な監察を実施する」と言うが、県警トップを告発した人物を容疑者として房内に閉じ込め、警察内部で捜査や監察を実施して、どこまで真相を明らかにできるというのだろうか。

県警記者クラブ所属のメディアにしても、警察発表か、もしくは捜査幹部への夜討ち朝駆け取材が主な情報源だ。警察に都合のいい方向に報道を歪められる恐れがないとはいえない。逮捕された前生活安全部長が、情報を記者クラブメディアではなくフリーの記者に流した理由もわかる気がする

前代未聞。なぜ内部告発者の本田氏が逮捕されるのか
鹿児島県警の前生活安全部長、本田尚志氏は今年3月に定年退職した。在職時は警視正。同県警では警視長の野川本部長に次ぐ階級だ。ノンキャリとしては最高の地位にのぼりつめた警察官といえる。その人が、退職してわずか2か月後の5月31日、いきなり古巣である県警に逮捕されたのだ。

逮捕理由は県警の発表で明らかになっている。6月1日の読売新聞。

発表によると、本田容疑者は3月25日付で県警を退職した直後の同月下旬、鹿児島市内から第三者に内部文書を複数枚郵送し、職務上知り得た情報を漏らした疑い。

だがこれでは本田氏がなぜ「職務上知り得た情報を漏らした」のか、わからない。情報をあえて漏らした理由こそが、本田氏が世間に知ってほしい事柄なのだ。

そこで本田氏は鹿児島簡易裁判所に勾留した理由を明らかにするよう求める「勾留理由開示」を請求し、その法廷で意見陳述することによって、自らの行為の説明をする機会を得ようと考えた。

そして6月5日、「勾留理由開示」の法廷が開かれ、本田氏の意見陳述が行われた。以下は、その概略である。

職務上知り得た情報が書かれた書面を、とある記者の方にお送りしたことは間違いありません。鹿児島県警職員が行った犯罪行為を野川本部長が隠蔽しようとし、いち警察官としてどうしても許せなかったからです。(中略)

令和5年12月中旬、枕崎のトイレで盗撮事件が発生し、容疑者は枕崎署の署員と聞きました。(中略)私は捜査指揮簿に迷いなく押印をし、野川本部長に指揮伺いをしました。野川本部長は「最後のチャンスをやろう」「泳がせよう」と言って、本部長指揮の印鑑を押しませんでした。警察の不祥事が相次いでいた時期だったため、新たな不祥事が出ることを恐れたのだと思います。

そんな中、現職警察官による別の不祥事が起こりました。警察官が一般市民から提供を受けた情報をまとめた巡回連絡簿を悪用して犯罪行為を行ったというものでした。これも本部長指揮の事件となりましたが、明らかにされることはありませんでした。不都合な真実を隠蔽しようとする県警の姿勢に、更に失望しました。

野川本部長は東京大学法学部を卒業し1995年に警察庁に入庁した典型的なキャリア官僚である。わずか600人程度といわれる警察庁キャリアは、捜査畑や交番勤務など現場を経験することがほとんどない。若くして県警の幹部や警察署長となり、組織の中で順次、昇任していく。

つまり、幹部としてつつがなく過ごしていけば出世を約束されているわけだ。逆に、部下の不祥事が連続的に起きれば管理責任を問われ、キャリアに汚点を残すことになる。本田氏の言う「不都合な真実」である。