【ウソ記事は生き続ける】
20世紀始めに米国はフィリピンを酷い手口で植民地支配した。米国に抵抗する者は、膝と肩を一日一発ずつ銃で撃ち、死の恐怖に慄かせてから殺す「週間銃殺刑」や「水責め」がある。

水責めは大の字に寝かせ、じょうごで泥水を5ガロンも飲ませる拷問で、膨れた腹に米兵が飛び降りると「土人は6フィートも水を吹きあげて絶命した」

アーサー・マッカーサーが指揮した「フィリピン人殺戮」数は自己申告で20万人。実際はその数倍と謂われる。

米傀儡政権のケソン大統領は、赴任してきたアーサーの息子ダグラスに媚びたが、ケソンの秘書カルロス・ロムロの諂いは芸術的だった。彼はアジア諸国を歩いて欧米の植民地政策を肯定的に描いて、ピューリッツァー賞を貰った。マッカーサーは直ぐに宣伝担当副官に任命した。

日米開戦し日本軍が上陸するとマッカーサーは豪州に逃げだしたが、その前夜ケソンに謝礼を要求する。ロムロは米国のご主人様の為にフィリピン政府の口座から、マッカーサーの口座へ50万ドルを振り込む作業を助けた。

豪州に脱出後のロムロの最大の業績は、たった60キロの「散歩」を「バターン死の行進」に拵えた事だ。

2年後に帰ってきたマッカーサーは、マニラに残る日本軍1万人に、4週間にわたる無差別攻撃を加え、市民10万人が爆撃の巻き添えで死ぬと、ロムロの出番が来た。

彼は米軍報道官として10万人の犠牲者は「本軍が住民を閉じ込めて火をかけ」「水牢に詰め込んで」殺した結果で、この中には「放り上げて銃剣で刺したキリノ(後のフィリピン大統領)の2歳の子供も含まれる」と語る。

迫真の蛮行は米軍がフィリピン人相手にやった行為だが、それは彼等にかつての恐怖を思い出させるには十分だった。

そして米軍に媚びて日本軍いじめに回った。東京裁判のフィリピン人判事は、A級戦犯全員死刑を主張した。

「娘を殺された」事に為っているキリノ大統領も、日本に破格の80億ドルの賠償金を要求し、日本が拒むとモンテンルパに繋がれた戦犯14人を一晩で吊るして、日本に脅しをかけた。

先日の朝日新聞に「赦しの文化に甘えて良いのか」と題するカルロスの嘘そのままの記事が載った。加えて15人目を吊るさなかったキリノを赦しの大統領と称えた。

以上「プーチンよ悪は米国に学べ」高山正之著より

 

【あと三週間に迫った中国共産党五中全会で何がきまるか】
  軍事委員会メンバー、中央弁公室主任、そして胡春華の復権

 五中全会(中国共産党第二十期第五回中央委員会全体会議)は10月26日から四日間の開催が決まっている。

注目は五中全会で何が決まるか、とくに人事面である。

第一に空席となっている残り五人の党中央軍事委員会のメンバーが補充されるかどうか、このニケ月の間にあらたに上将に昇格した四人は、ほぼ空軍出身で胡錦濤派である。すなわち習近平が軍権をとりもどす情勢ではない。

第二にトップ中枢の情報、安全管理、日程調整、各種文書のチェックなどを司る中央弁公室のメンバーが如何になるか。現在の中央弁公室トップは政治局常務委員で序列五位、習近平の右腕である蔡奇だが、交替があるか、どうか。

第三は胡春華の復権だろう。
三年冷や飯を食わされている共青団のホープ。地方に飛ばされて音信不通状態から、この七月あたりから外国からの賓客を迎える外交場面に屡々登場し始めた。

また内蒙古時代の石炭スキャンダルで胡春華の失脚がはかられたが、何の証拠も挙がらず、かえって取り調べにあたった二人の高官が失脚した。胡春華の清廉さがかえって証明されたこととなった。

忍耐してきた胡春華は、李克強の怪死事件以後、突如、活動を開始して権力闘争に立ち上がる姿勢をみせてきた。軍は団派嫌いだが、それより習近平が嫌いであり、長年敵対してきた団派と軍の妥協がみられうるほどに権力状況は激変している。

以上「宮崎正弘の国際情勢解題」より転載します。

【ハッカー攻撃の三悪人は中国、露西亜、そして北朝鮮】
  マイクロソフトが『年次報告』で名指し

 マイクロソフトが10月1日に発表した2026年版「デジタル防衛レポート」に注目である。原文は103ページ。下記で閲覧できる。
https://cdn-dynmedia-1.microsoft.com/is/content/microsoftcorp/microsoft/msc/documents/presentations/CSR/2026-Microsoft-Digital-Defense-Report.pdf

この報告書に拠れば、被害の国別は以下の通り
順位  国名     ハッカー被害件数  前年比増加率
==  =====  ======    ======
 1  米国     531件       60%増
 2  イスラエル  210        21%
 3  台湾     193        nil
 4  日本     172        67%
 5  英国      76        66%
 6  インド     58        nil
 7  UAE     50       276%増
 8  ドイツ     45        nil
 9  ウクライナ   42        ~
10  フランス    28
11  ブラジル、豪 各27

 明らかにAI技術がどこにあって、また戦争中の国や地域にハッカー被害が集中していることが鮮明に浮かび上がる。

マイクロソフトはハッカーの“主犯格”に中国、露西亜、北朝鮮をあげている。

またイスラエルのサイバー攻撃の主要な発生源はイランである。イラン政府は、米国およびイスラエルとの戦争が始まって以来、中東全域でイスラエルやその他の敵対勢力に対して、広範囲にわたる多層的な攻撃を行っている実態が浮かんだ。

イスラエル国家サイバー局のガビー・ポートノイ長官は「イスラエルはサイバー空間において激しい攻防戦を繰り広げており、世界的な脅威の最前線に立っています。国家サイバー防衛機関として、私たちの使命は、攻撃の影響を可能な限り最小限に抑え、国民や重要なサービスへの被害を防ぎ、継続的な脅威下でも国が機能し続けられるようにすることです。

イスラエルがこれほど多くの脅威にさらされながらも機能的な継続性を維持できているのは、INCD(イスラエル国家防衛司令部)が国防機関、政府省庁、経済界、サイバー産業、そしてグローバル企業と連携し、統合された国家防衛システムの成果である」(2023年6月27日にテルアビブ大学で開催された年次サイバーウィークでの講演)

 日本はようやくにして「国家情報局」が発足したが、イスラエル並みの防衛システム構築は、いったい何時になるのだろう?

以上「宮崎正弘の国際情勢解題」より転載します。

【公安資料流出】

民主党時代にはあってはならない事があっさりと起きた。公安資料の流出事件もその一つだろう。山岡や岡崎が公安委員長時代は、秘密資料は垂れ流し状態であった。

日本人が知り得ない公安情報を、韓国、北朝鮮、ヤクザ、在日が皆知ってしまったのである。

しかし彼らは公安情報を知った時に大きな間違いを犯した。李明博の「日本乗っ取り宣言」であり、民主党の権力争いの勃発である。もう怖いものはないと云う意識がタガを緩めてしまったのだ。

この資料流出は各政党幹部に大きな影響をもたらした。流出範囲はかなり広く、在日とヤクザにはほぼ全部、回り回って公明党、共産党の幹部と一部党員までと、知らないのは自民党と一般國民だけになってしまった。

圧倒的多数を占めていたのは、在日朝鮮人と共産党員である。日本共産党は、支那共産党・北朝鮮共産が日本と戦争になれば、どちらにつくのでしょう。

宗教政党、創価学会に支えられる公明党も驚くほど在日が多い。これと宗教法人資格を絡めればどうにでもなるという事だ。

公安資料流出の影響は平成24年衆議院選挙の後に約30人の亡命打診者を生んだ。民団に泣きついたある議員は
「命を狙われるほど我々に何をしてくれたのか」
「命を狙われるくらいの成果を上げてくれ」
と無視され、逆にあおられたそうだ。

在日幹部は「売国奴の亡命受け入れなどあり得ない」と吐き捨て、大笑いしたそうな。日本人にも朝鮮人にも嫌われ馬鹿にされる売国奴や哀れ。

「井上太郎最前線日記より 2016年

【世界に侵食するPRCシナ】
(読者の声2)日本のメディアにはとんと報じられていない英国からのニュースです。

 中国がロンドンに建設を申請した新大使館は、ハイブリッド戦争の拠点となる可能性があるのです。すでに2026年7月31日、ロンドン高等裁判所は、旧王立造幣局跡地に中華人民共和国の新大使館建設に対しての英国政府承認に反対した異議申し立てを却下しています。

 中国のロンドン新大使館は、中国共産党の統一戦線、影響力工作、情報活動、外交活動を一つの屋根の下に集約し、中国政府の様々な機関間の連携を強化していくことは明白でしょう。

 ロンドン中心部に5.5エーカーの広大な敷地を持ち、中国のグレーゾーンにおける活動能力とハイブリッド戦争能力を拡大させます。外交特権によって英国の法執行機関の手が届かない場所となります。

日本の読者、おそらく知らないと考えて一筆。
   (TY生、ロンドン在住)
以上「宮崎正弘の国際情勢解題」より転載します。

【歴史のモヤモヤに「快刀乱麻を断つ」】
百済は日本の飛び地であり、王子たちは日本に住んでいた

長浜浩明『韓国人のルーツ』(ワック)

 本書の読後感をひとことで言えば、「快刀乱麻を断つ」。
 副題にあるように「多くの日本人は隣国の歴史を何も知らない」。というよりメディアの情報操作と勉強不足によって大いなる誤解をしている。なにか朝鮮半島が文明先進国だったかのような根拠のない錯覚、面妖な学説、曲解が横たわるのは、GHQの歴史改竄命令とWGIPの悪影響がいまだに強く残留しているからでもある。それも戦後知識人が感染した自虐史観という悪性のウィルスの所為である。

 ホモサピエンスの誕生は23万5000年前のアフリカで、長い歳月をかけて、日本列島にも住み着いた。住みやすかったからで、やがて人口圧により、半島からシナ大陸への移住も始まった。
 これは従来の自虐史観だった半島経由説を覆した。

 「一万年以前の朝鮮半島やシナ大陸の遺跡から検出される遺物は、いまの韓国人や中国人の祖先ではなく、すべて日本列島から移り住んだ人びと伝え育んだものとなる。何しろ、一万年前、韓民族や漢族は半島やシナ大陸にいなかったのだから、自明の理なのである」。

 薩摩あたりで火山の爆発があり、上野原縄文遺跡が土に埋もれたように、縄文時代人の「主な移動先が、無人地帯の朝鮮半島だった」(32p)

 縄文土器が朝鮮半島の随所に出土しており、分子人類学、DNA、土器の比較、前方後円墳、埴輪などは明らかに「日本から」朝鮮半島へ伝わったことがわかる。
したがって後年の百済は日本の飛び地であり、王子たちは日本に住んでいたのだ。

 古代の新羅と大和朝廷との交流では通訳は不要だった。かれらは日本語(上代日本語)を使っていた。漢字を朝鮮の学者が日本に伝えたというのも嘘である。

 ついでにいえば、「縄文人」というのは、「縄文時代人」と言うべきであり、古代朝鮮半島には「縄文時代人」が居住していたことを長浜氏は強調する。

 日本の弥生時代前期に韓民族の醸成が開始された。百済の誕生は西暦18年(~660)、高句麗が37年(~668)、任那・加椰は42年(~562)、そして新羅は西暦57年から935年間で続いた。

 東工大で著者は江藤淳の講義を聴いて触発され、歴史の研究を始めた。本職は設計技師、それゆえに科学的合理的な思考方法を身につけ、歴史の闇の奥の真実を、歴史学者にはなかった手法で、つかみだしてゆくのである。

蛇足だが、古代日本の特質がある。
「日本神話は『支配階級と被支配階級の分離』を語らない。むしろ、外来の支配者(天孫)が在地勢力(国つ神)と婚姻し、親族化することで統合するという構造を徹底して描いている。これは国家論の古典的モデルとはまったく異なる。日本国家は、国家論の古典が前提とする『階級分離モデル』ではなく、親族的統合モデル(婚姻、祭祀による包摂)として神話化されている。(中略)古代日本は『征服国家』ではなく、『氏族連合国家』であり、ヤマト王権は武力征服よりも、婚姻・祭祀・同盟による融和・包摂を重視し、国家の正当性は血縁的上位性(親族ネットワーク)によって裏付けられていた」(中川洋一郎・中央大学教授『兵役なき者、市民にあらず』、中央大学紀要「経済学論纂第67号)

本書は戦後ながきにわたっての歴史学界の左翼支配への訣別であり、なにしろ正しい歴史の教科書や単行本をメディアと学界が意図的に無視するのは、かれらにとって「ウソがばれ、利権が奪われる」ことが怖いからである。長浜氏同様、評者(宮崎)の歴史論が、メディアの書評欄で取り上げられることが絶対にないように。

 真実は葬られてきた。長浜氏は言う。
「歴史に無知な保守政治家により、残念ながら、日本の歴史教科書は中韓の検閲を受けるようになり、いつも間にか中韓への贖罪意識を涵養する虚偽満載のプロパガンダツールと化してしまった」のである。

かくして、これまで普遍的だった韓国史のインチキを一刀両断し、真実を闇から取り出す長浜氏の筆力は研ぎすまされた名刀のごとし。

 GHQの検閲は徹底を極め、小説から和歌、俳句まで、日本人に知らせてはならない言説や表現を禁止した。すなわち朝鮮人批判はタブー視され、中国への批判も出来なくなった。連合国一般、つまり米ソ、中華民国、英仏などの批判も検閲されたが、日本批判だけは許可され、とりわけ日本が神国だったとか大和魂に関する記述はいっさい禁止された。

『日本書紀』を否定する学者、ジャーナリストだけが出鱈目な記述を展開できた。その洗脳の申し子のような作家は朝鮮半島を紀行して「日本人の先祖の国」などと書いた。戦後朝鮮人がでっちあげた歴史は「悪の倉庫」なのに?

 日本が主権を回復し、歴史の改竄を是正するチャンスがあったのに押しつけ憲法を墨守する道を選んだ敗戦利得派は、真実に蓋をしたまま、懺悔もせず、沈黙を決め込んだ。

 「この清算されないウソの塊が、戦後日本社会の底に澱のように沈澱し、腐臭を放っている。」(265p)。
その腐臭の典型が司馬遼太郎という「コクミンサッカ」である。

以上「宮崎正弘の国際情勢解題」より転載します。

【中国は囚人から臓器を強制摘出しているのは人権侵害】
中国国内での強制臓器収奪に責任を負う当局者らへの制裁法案が可決

 日本のメディアがまったくといっていいほど無視している米国議会の動きがある。

米連邦議会上院は「法輪功および強制臓器収奪被害者保護法案」を可決した。
中国共産党が囚人から臓器を強制摘出しているとして非難し、人権侵害の責任を追及する法案は、中国国内での強制臓器収奪に責任を負う当局者らへの制裁、また臓器摘出政策や臓器移植制度の実態に関して米国務長官に議会への報告を求める内容となっている。

有力議員の発言を拾う。
テッド・クルーズ上院議員は法案の提出者である。
かれの9月29日の声明は次のようである。

「中国は、国家が支援する残虐な臓器摘出産業を通じて、今も法輪功学習者を標的にしている。こうした残虐行為は、信教の自由と基本的人権を侵害するものだ。マークリー上院議員と協力し、この超党派法案を上院で可決できたことを誇りに思う。下院の同僚議員に対し、この法案を可決し、大統領の署名に回すよう強く求める」

法案の共同提出者ジェフ・マークリー上院議員(民主党)は「中国による弾圧と人権侵害は、今も深刻な被害をもたらしている。その中には、中国国内の弱い立場にある人々から臓器を強制的に摘出しているとの報告も含まれる。私たちは、こうした犯罪の被害者のために立ち上がらなければならない。今回の超党派の取り組みは人権侵害の責任を問うものだ」

共和党のトム・ティファニー下院議員は「中国が人権を侵害し、政治的異議を唱える人々や宗教的少数派に組織的な拷問を行ってきたことは広く知られている。この法案の可決は、こうした人権侵害の責任者を追及する一助となる」。

共和党のガス・ビリラキス下院議員は「上院が超党派の『法輪功および強制臓器収奪被害者保護法案』を全会一致で可決したことを高く評価する。強制臓器収奪は人間の尊厳に対する恐ろしい侵害であり、関係する責任者の責任を追及しなければならない」。
さらにガス議員は続けた。

「この法案は、中国国内でこうした行為を行う者に制裁を科すとともに、人権侵害に対する監視を強化するものだ。下院の同僚議員と協力して法案を前進させ、信教の自由と基本的人権を揺るぎなく守っていきたい」

制裁には、米国の個人や団体との取引禁止、米国内の資産凍結、米国への入国禁止、査証や仮釈放資格の取得禁止などが含まれる。

以上「宮崎正弘の国際情勢解題」より転載します。

【国慶節前夜の祝賀会には政治局常務委員全員、長老の大半が出席した】
とくに胡春華、陳希の出席が目立った

9月30日、国慶節前夜の祝賀会には政治局常務委員全員が出席したほか、長老の大半、そして胡春華、陳希の出席が目立った。

 習近平(国家主席)は台湾問題で演説したことが注目された。かれは台湾独立に反対というフレーズを変え、「台湾独立を取り締まる」と発言した。

 出席した政治局常務委員の顔ぶれは、李強(国務院総理)、趙楽際(全国人民代表大会常務委員会委員長)、 王滬寧(中国人民政治協商会議全国委員会主席)、蔡奇(中央書記処書記)、丁薛祥(国務院副総理)、李希(中央規律検査委員会書記)、韓正(国家副主席)である。

 とくに周囲が驚いた人物がふたり。
 陳希は党中央学校長を外され、粛清が噂されていたが、この出席により、失脚説はとおのいた。陳希は清華大学で習近平の同窓、学生寮でも上下ベットを分け合った仲である。

 もひとりは閑職にとばされている胡春華である。
 胡春華は習近平演説の最中、草稿の目を通さず、周囲を驚かせたが、その二日前の会議でも王滬寧の演説を殆ど聞いていなかったという。この態度は、権力闘争の状況変化を映し出している。

 日本国内でも祝賀レセプションが9月24日にホテルニューオータニで開かれ、日本の政財界から1400人が出席した。

政治家では、岩屋毅、森山裕、石井啓一、小川淳也、田村智子、福島みずほ、元首相の鳩山由紀夫ら親中派がいそいそと出席したそうな。

以上「宮崎正弘の国際情勢解題」より転載します。

【中国の新ハッカー集団「TA419」はAI専門家からデータを盗取】
  ホワイトハウス元高官を詐り、AI関連機密データ盗取が目的

 10月1日、AI犯罪防御企業の「プルーフポイント」は「中国の新ハッカー集団『TA419』が米国と日本のAI専門家からデータを盗取していたと発表した。

かれらはホワイトハウス元高官だと身分を詐り、AI関連機密データに不正にアクセスすることが目的で、標的となったのは大學、シンクタンク、ラボ、企業特許部、政府関連機関、法律事務所、弁理士事務所などだった。

AIの専門家に的を絞り込み、クラウドのフィールドバックを要請し、元ホワイトハウス高官になりすました。怪しいと感じたテネシー大学ノックスビル校のパーカー副学長は同僚たちに警告を発した。

 偽名を騙られたのは実際のホワイトハウス元高官で、現在ペンシルバニア大学民主主義センター長をつとめるアレックス・エングラーら。[TA419]なる新鋭の中国ハッカー集団の存在を見つけ出し、その手口などを広く警告した。
 
 TA419は、技術の窃取ばかりか、米国のAI規制や国家安全保障戦略などの「政策立案」に関する諜報活動に関心を持っている。とくにホワイトハウス科学技術政策局(OSTP)の元幹部や、AI企業
「Anthropic(アンソロピック)」の上級社員、経済学者などになりすます。最初に「AI政策諮問委員会への参加依頼」や「Claudeの軍事統合に関するフィードバック依頼」といった、業務に関係する一見無害なメールを送り、標的との信頼関係を築きあげる。

うっかり返信した標的に対し、多段階のリダイレクトを経て「Microsoft 365」の認証情報を盗むフィッシングサイトへ誘導。この際、多要素認証(MFA)を突破する高度なツール(BitBツール)が使用されていた。

日本台湾交流協会やヘリテージ財団、さらには日本の小泉進次郎防衛大臣の公式ウェブサイトを模倣した不正なドメインなどを多数運用していた。

 防衛企業のプルーフポイントは多くの日米の企業や組織を顧客とするサイバーセキュリティ専門会社で、企業が標的とされたハッカーのサイバー攻撃からデータを守り、強力な対処能力支援を行う。日本にも支社がある。

以上「宮崎正弘の国際情勢解題」より転載します。

【AI軍をトランプが新設、具体的行動を開始】
  AI戦争、先がみえてきた。米中合意は近いのではないか?

2026年9月22日、ピート・ヘグセス国防長官は、AI軍と国防総省の戦闘支援機関に対し、中間選挙への外国の干渉工作に情報収集とサイバーツールを集中させるよう指示した。

サイバー軍司令官、国家安全保障局(NSA)、国防情報局、国家地理空間情報局の各長官宛てにヘグセスは指示した。

「安全な投票は民主主義制度の強さを維持する上で極めて重要な役割を果たす。外国勢力による中間選挙への世論操作や妨害からアメリカの投票メカニズムの信頼性を保護し維持するために、その能力を効果的に活用する」と述べている。

 ヘグセス国防長官は国防情報機関に対し、「法律、規則、大統領令、および国防総省の方針と指令に従って、選挙に対する外国の脅威に関する情報収集と作成を実行するよう」に命じた。

この国防総省声明は、サイバー軍と戦闘支援機関に対し、「米国の民主主義プロセスへの外国の干渉を特定、妨害、無力化するために、高度な情報収集能力とサイバー能力を優先的に展開する」

サイバー軍司令官兼NSA長官を務めるジョシュア・ラッドは「今回の任務は両組織が既に実施している業務だ。サイバー軍と国家安全保障局は、我が国に対するサイバー脅威を特定し、防御するために緊密に連携している。両軍は、我が国の民主主義プロセスを妨害しようとする意図を持つ者を含む、悪意のある外国のサイバー攻撃者による行為に定期的に対抗している」

AI軍の具体的な動きの一環が示されたわけだが、問題は、AI戦争は中国との競合とAIの暴走防止であり、米中はさきのトランプvs習近平会談で連絡デスクの設置を決めたが、この案件は早急に進むだろう。

国際政治学者のミアシャイマーも、「米中が合意することになるでしょう」と見通しを述べている。
つまり核兵器拡散を防止するために「核拡散防止条約」を構想し、会議を重ねて実現に漕ぎ着けたように、AIの暴走による戦争を回避するため列強の叡智が試されているのである。

以上「宮崎正弘の国際情勢解題」より転載します。