【「英語公用語化」に奔る朝日や楽天の阿呆】
言葉はその國の文化そのものだ。

英語はkill、eatなど1シラブル語だけで、偽善(hypocrisy)とか難しい言葉はギリシャ語やラテン語を充てた。情感は主に仏語から借りた。英語はそれほどガサツな言語で、よそから借物語で成り立つから情感はない。嘘だと思うなら「ぬくもり」や「夕立」とかを英訳させてみるが良い。

マッカーサーは日本に来るなり、このお粗末な英語を日本の公用語にしろ、と命じた。更に、日本円も廃止、米ドルの軍票を流通させ、憲法も作り替える方針を打ち出す。これは米国がフィリピンで採った政策そのままだった。

これに重光葵が抵抗する。言語は民族が築き上げた伝統と文化の結晶だ。英語に置き換えて良いとはポツダム宣言にも書いてゐない、と。粗雑なマ司令官でもこの程度は理解できたのか、アホな作業は中止された。

それから半世紀。重光が食い止めた英語公用語化が動き始める。英語教師が小学校に入り込み、教壇に立ち只管に英語を捲し立てる。共通一次では英語設問にヒアリングが入り、イヤホンの不調などの騒動が絶えない。

支那に奴隷工場を置いたユニクロが「これからは社内公用語を英語にする」と言いだし、これを楽天も見習い日本語放棄が民間企業で始まった。アホな政党が「大学入試に英語の国際テストTOEFLを入れよう」と愚かしい事を謂いだす。

何故、重光の努力を無にする動きが始まったのか?南京の嘘、慰安婦の嘘、今は原電廃絶を唱える「日本を悪くする為には労を厭わない」朝日新聞が、英語教育・公用語化に大賛成していると知れば、意図は朧げに見えてきそうだ。

好例が朝日に載っていた。田中(仮名)は日本語より英語が得意な帰国子女。電通に入社したが御定まりの半分通詞役。その無聊の慰めに国際広告グランプリ選考の日本代表委員に指名される。

全会一致でグランプリを獲得した作品は、ノルウエー・ブローテン航空の「日本人」である。醜い日本人が出されたケーキをお絞りと間違えて顔中になすり付ける。次のフライトでお絞りが出されると「お腹が一杯」のゼスチャーをしてまた嘲笑を浴びる。

満票と謂う事は、田中も賛成票を投じた。それを朝日は「旅慣れないヒトの象徴に日本人を登場させただけ。海外で団体行動したり、写真を撮りまくる日本人が多いのが現実。外国人の目に映る事実として受け止めるべきだ」と語る。

特定民族をステレオタイプ化して嘲笑するのは国際マナーに反する。田中はその失礼も指摘しなかった上に、お絞りが日本の文化という基本さえ知らない。抑々日本人がお絞りを知らない設定に無理がある。

日本人を笑い者にする悪意さえ窺えるのに、田中はそれも指摘せず、逆に日本人を上から目線で誹謗する。粗野な言葉を話せば、田中のように心も粗野になる。

以上「日本警世」高山正之著より

続いて「宮崎正弘の国際情勢解題」より転載します。

【カエルは永久に枝に飛びつけない】
(読者の声3)都知事選挙には三十人近い人が色々な思惑で立候補するという。しかしこれにはいくつか重大な問題がある。
一、無資格の危険性
立候補者の要件に資格がないということだ。このため行政経験の無い素人が最高位の行政官になれるわけで、危険極まりない。これは高速バスの運転を素人にやらせるのと同じだ。

しかし無能だから選挙民の知らない黒幕が都政を操る事になる。美濃部知事はその一人だったという。これに対して戦後最高だったという都知事の鈴木知事は旧内務省出身の行政のベテランだった。

二、内務省の復活
対策だが、知事は政治家ではなく行政官に戻すことだ。内務省を復活して練達の行政官を知事に任命する。これなら能力、責任、清潔で問題ない。民選知事は、無能、無責任、腐敗である。腐敗というのは予算を次の選挙に使うのだ。

三、呆れた占領憲法墨守
地方自治の混乱の原因は、マッカーサーの統一国家の破壊政策だった。
日本は、未だに占領憲法を守っているが、西修先生が一九八〇年代に調査したところ、米国の元GHQ関係者は異口同音に、日本人はまだアレを使っているのか、民族憲法に戻していると思っていた、と驚いていたという。占領憲法は日本破壊の道具に過ぎなかったのだ。

四、占領憲法の失効
日本人はまだ地方自治制度がGHQの日本の統一国家体制の解体工作であった事に気付いていない。これは日本政府が隠していることもある。それが4.28の独立記念日を祝わないことだ。

領憲法問題は改正ではなく、1952年の独立による時効、失効説が正しい。フランスやオーストリーも戦後ナチスによる憲法を無効にした。国民投票などしていない。そして日本人はマッカーサーが超難し改憲規定で憲法改正を不可能にしていたことを知らない。

柳とカエルの故事があるが、このカエルは永久に枝に飛びつけないのだ。見切りを付けよう。
(落合道夫)