【議員はウマシカばかり】
民主党時代には、「勉強すると安保の重要性が判った」と言う総理大臣。
「訪問客に対する態度が悪い」と被災地の知事を怒鳴りつける復興大臣。
「自衛艦はグーグルアースでリアルタイムで見れる」と間抜けな発言をする総務大臣。
これほどのウマシカを選んだ事に情けなくなる。
 
一方、地方議員も負けてはゐない。収賄、セクハラ、傷害、女性スキャンダル・・・と盛り沢山だ。
但し、政務調査費をごまかして号泣会見でもしない限り、全国版のニュースにはならないのだ。
 
この地方議員であるが、活動に比べて報酬が異常に高い。彼らは年四回(3月・6月・9月・12月)に地方議会の定例会に出席するだけだ。
会期日数は全国平均で84.8日である。本会議はもっと少なくて全国平均で21.4日だ。
 
この報酬であるが、全国の都道府県議員(約2700人)の年間報酬額の平均は約1300万円。同じく市議会議員(約1万7000人)は約670万円である。
これに加えて殆どの自治体が「第二の給料」と言われる政務活動費を支給する。
 
例の号泣議員以降、懐に入れた議員が発覚したが、恐らく氷山の一角だろう。兵庫県の政務活動費は570万円、東京都と大阪市は720万円である。
横浜市と神戸市では、議員報酬と政務活動費を合算すると2000万円になる。呆れるほどの高額である。
 
その地方議員の仕事であるが、国会議員と違って法律を作る事は出来ない。せいぜい条例を作る程度だ。しかし、条例は知事や市長も制定できるので、彼等だけの権限ではない。
 
また、地方議員には執行権がないので、選挙の時に「〇〇をやります」「△△を作ります」と言うのはウソである。彼らの実質的な仕事は首長(知事・市長)の行政を監視する位である。
 
しかも、議会に於いて一度も発言しない議員が大半である。正味三週間程度の本会議の間、椅子に座っているだけで多額の報酬を得ているのだ。
欠席する議員もゐるかも知れないが、国会議員と違って報道されないので実態は判らない。
 
中には「多くの活動をしている」と反論する議員もゐるだろう。しかし、その多くは冠婚葬祭に顔を出したり、有権者からの依頼を優先的に入れたり、支援者の要望を叶える事であろう。

意地悪な言い方をすれば、次の選挙の就職活動である。

以上「大放言」百田尚樹著より

続いて「頂門の一針 6835号」より転載します。

【悪意のみの歴史解釈に限界】   奥原 慎平

静岡大の楊海英氏 陸自の「大東亜戦争」表記問題視報道で

中国・内モンゴル自治区出身で日本に帰化した静岡大の楊海英教授(文化人類学)が9日、東京都内で産経新聞の取材に応じ、陸上自衛隊の部隊がX(旧ツイッター)で硫黄島(東京都小笠原村)を「大東亜戦争最大の激戦地」と表記し、その後に撤回した問題について「一種の言論弾圧だ。国民の生命と財産を守る自衛隊に対し、過去の戦争を持ち出して批判めいて報じるのはやめてほしい」と語った。部隊が5日に「大東亜戦争」の表現を用いると一部の報道機関などが問題視し、8日に該当する表記を改めた経緯がある。一問一答は次の通り。

◇民族自決運動の側面も
──陸自第32普通科連隊が5日、硫黄島で執り行われた日米合同慰霊式を巡り「大東亜戦争最大の激戦地硫黄島」とXに投稿すると、「大東亜戦争」表記について「政府は公式文書では用いていない」などと報じられ削除に追い込まれた

「陸自幹部の制服姿での靖国神社参拝が問題視されたこともあるが、自衛隊の行動について、過去の歴史と結び付けて報道するのは問題だと思う。国民の命と財産を守る存在に対して、いちいち過去の戦争を持ち出して、批判めいた報道はやめてほしい。一種の形を変えた言論弾圧ではないか」

──「大東亜戦争」は先の大戦を巡り、戦前に政府が閣議決定した名称だ

「閣議決定した以上、戦争当事国の正式な認識だ。『侵略戦争』『不義の戦争』などは戦後の戦勝国の裁判史観によるものだ。その米国も1952年のサンフランシスコ講和条約発効で(連合国軍総司令部=GHQが公文書に『大東亜戦争』表記を禁じた『神道指令』が失効し)軌道修正している。戦後日本の言論界の一翼が東京裁判史観で戦争当事国の閣議決定を批判するのは不公平だ」

──先の大戦を巡る評価はさまざまだ

「同じ戦争でも当事者が違うと当然認識は異なる。日米でも、大東亜戦争の舞台となったフィリピン、インドネシア、モンゴル、中国でも、それぞれで違う。モンゴルにとっては一種の世界戦争で、それを通じて中国から独立を図ったというもの。中国は抗日戦争といっているが、戦時中には定義していない。西洋諸国の植民地だったインドネシアやフィリピンなどは一種の解放戦争とみる場合もある。世界戦争の中の民族自決運動の側面がある」

国民世論の分断に懸念
──大東亜戦争の響きはどう映るか

「日本にとってジャストミートする響きではないか。イデオロギー的に偏っているとも思わない。『先の戦争』といえば、どこまで先なのか分からないし、そもそも、歴史はすべて悪意で作られているとみるべきではない。台湾人も満州人もモンゴル人も概して日本時代を評価した。侵略戦争のみでは全体像はみえない」

──今回の問題で懸念されることは

「国民世論の分断だ。本来、日本人社会は調和がとれて、お互いに配慮して、争いごとを避けるものではなかったか。にもかかわらず昨今のSNSでの表現は過激化している。歴史を持ち出した報道はSNS上で暴走し、独り歩きし、日本国内の世論や国民の意識の分断を促している」

──大東亜戦争を使ったら戦争を美化していると思うか

「思わないよ。『モンゴル帝国はすごかった』といって、当時の侵略を美化しているモンゴル人は1人もいない。過去の歴史的出来事をすべて悪意でもって解釈することには限界がある」(聞き手・奥原慎平)