「ロックのリフ・トップ30」という記事を読みました。

https://ultimateclassicrock.com/top-rock-riffs/


「リフ」とは、「曲の中で繰り返される旋律」(リフレイン)のことです。記事の中から自分の耳にも残るリフを10曲選んでみました。



ビートルズ「デイ・トリッパー」(23位)


ビートルズは60年代、他の何十ものバンドとは一線を画していたかもしれないが、他のバンドと共通していたのは、リトル・リチャードやチャック・ベリーなど、彼らより前に活躍したロック・アーティストを愛し、評価していたことだ。

ジョン・レノンは1980年、作家のデヴィッド・シェフとのインタビューで、1965年の「Day Tripper」についてこう語っている。

「リックも、ギター・ブレイクも、全部含めてね。まさにロックンロールの曲だ」



ポリス「見つめていたい」(20位)


1983年の『Synchronicity』のレコーディング中、ポリスのスティングとスチュワート・コープランドは、「Every Breath You Take」をうまく機能させる方法を見つけるのに苦労し、この曲はほぼ完全に破棄された。

最後の切り札としてアンディ・サマーズがギターをつなぐと、今や象徴的なギター・リフが生まれた。

「そしてもちろん、この曲は世界中を駆け巡り、そのまま全米No.1になった」とサマーズは2022年に回想している。

そしてこのリフは、すべてのギタリストが学ばなければならない不滅のギター・パートとなった。



フリー「オール・ライト・ナウ」(14位)


時には、悪い経験がより良いものを生み出す燃料になることもある。フリーがキャリアの初期にイギリスのダラムで悲惨なライヴを行ったときがそうだった。寒くて、雨が降っていて、観客は数十人しかいなかった。

その後、ベーシストのアンディ・フレイザーは、ちょっとした希望に満ちたインスピレーションに襲われた。

「この曲のコードは、基本的に僕がピート・タウンシェンドの真似をしようとしたものなんだ」とフレイザーは2013年に語っている。

「リフはピアノで書いて、ポール・コゾフがコードをギターに移調したんだ。基本的にコーラスは自分で書いたもので、コードは10~15分くらいで完成した」



ジミ・ヘンドリックス「紫のけむり」(11位)


ジミ・ヘンドリックスについて言えることは、リフが話し言葉のように自然に彼の中から溢れ出てくることだ。「Purple Haze」のリフもそのひとつだ。

ヘンドリックスはスタジオでバンドメイトのミッチ・ミッチェルとノエル・レディングにこのリフをハミングして聞かせた。



デレク・アンド・ザ・ドミノス「レイラ」(9位)


「Layla」はデレク・アンド・ザ・ドミノスの作品とクレジットされており、その歌詞はエリック・クラプトンのものだが、リフはデュアン・オールマンの作品で、ブルース界の伝説アルバート・キングの曲 「As the Years Go Passing By 」を基にしたとされている。

プロデューサーのトム・ダウドによると、「Layla」のギターは全部で6トラックある。

「エリックのリズム・パートがあり、エリックがメイン・リフで自分自身とハーモニーを奏でているのが3トラック、デュアンがあの美しいボトルネックを弾いているのが1トラック、そしてデュアンとエリックがロックアップしてカウンター・メロディーを弾いているのが1トラックだ」



クリーム「サンシャイン・オブ・ユア・ラヴ」(7位)


1967年、クリームはジミ・ヘンドリックスのロンドン公演を見に行った。

エリック・クラプトンは1988年の『ローリング・ストーン』誌のインタビューで、その時のことをこう振り返っている。

 「ヘンドリックスが演奏したこのギグは、まばゆいばかりだった。ジャックはそれまで彼のことをよく理解していなかったと思う。あの夜、彼はそれを見て、ギグの後、家に帰ってリフを思いついたんだ。それはジミに捧げるためのものだった。そして、その上に曲を書いたんだ」



レッド・ツェッペリン「胸いっぱいの愛を」(4位)


歴史に残るロックンロールのリフを書く鍵は、ボートに住むことなのかもしれない。少なくとも、ジミー・ペイジにとってはそうだった。

「68年の夏、イギリスのパングボーンにあるテムズ川沿いのハウスボートで、『Whole Lotta Love』のギター・リフを思いついたんだ」と彼は2014年にウォール・ストリート・ジャーナル紙に説明している。

「ロカビリー・ギタリストの大きなイントロが好きだったことがインスピレーションになったんだろうけど、このリフができた瞬間、曲の冒頭だけでなく、曲全体をドライブするのに十分な力強さがあるとわかったんだ。数週間後、ファースト・アルバムのリハーサルのときに、リビングルームでバンドにこのリフを弾かせたところ、即座に興奮が広がった。僕らは、このリフに中毒性があり、禁断のもののように感じていた」



キンクス「ユー・リアリー・ガット・ミー」(3位)


60年代のロックンロールにおけるブルース・ミュージックの重要性は、特にそれまでそのようなアメリカの音楽に触れていなかったイギリスの若いバンドにとっては、本当に誇張しすぎることはない。

「You Really Got Meを書いた時、ブルースの曲にしたかったんだ」とレイ・デイヴィスは2001年に説明している。

「リードベリーやブルンジーの曲のようにね。でも、僕はノース・ロンドン出身の白人の子供だったから、ある種の音楽的な変化を入れて、僕の独自のものにしたんだ」



ディープ・パープル

「スモーク・オン・ザ・ウォーター」(2位)


ディープ・パープルの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」の象徴的なリフがベートーヴェンにインスパイアされたものだと言ったら信じるだろうか?

リッチー・ブラックモアは2007年のCNNのインタビューでそう主張している。

「ベートーヴェンの交響曲第5番を逆に演奏して、それに何かをつけようと思ったんだ。そうやって思いついたんだ」

これがまったく真実の発言なのか、ブラックモアのユーモアのセンスが出たものなのかは不明だが、いずれにせよ、「スモーク・オン・ザ・ウォーター」は全米4位のヒットを記録した。



ローリング・ストーンズ

「サティスファクション」(1位) 


ロックンロールの夢は叶う。キース・リチャーズに起こったことだが、彼は「Satisfaction」のリフが夢の中で浮かんだと語っている。

彼は目を覚ますと、それをカセット・プレーヤーに録音して、また眠りについた。「まさか自分が書いたとは思いもしなかった」と彼は2010年の回顧録『Life』で語っている。



◾️少し聴いただけで曲がわかる象徴的なリフ。

ストーンズやキンクスなんかは全く聴かないのですが、いずれも脳内に刻まれた忘れえぬリフです。

大体曲の冒頭に出てくることが多いですね。「つかみはOK」がヒットの秘訣かも。


一般的に曲の構成が複雑なプログレにも耳に残るリフはあります。記事にも出てくるピンク・フロイドの「マネー」なんかがそうです。

イエスなら「ユアズ・イズ・ノー・ディスグレイス」の冒頭、「燃える朝焼け」の冒頭なんかは耳に残るリフではないでしょうか。