◾️75年以降の楽器は使わない
2014年5月18日
By Natasha Scharf(Prog)
レトロ・プログレ・バンド、ウォブラーが2011年にリリースしたサード・アルバム『Rites At Dawn』は衝撃を与えた。
キーボーディストのラース・フレドリック・フロイスリーによれば、「1999年にウォブラーを始めたとき、僕らは60年代後半から70年代前半のプログレが好きで、そういう音楽をやりたかった同じ10代の友人だった」
それ以来、バンドはプログレの黄金期を彷彿とさせる、愛情を込めて作られた輝かしいシンフォニック・アルバムをリリースしている。典型的なフロイスリーだが、彼独自の視点を持っている。
「僕らの音楽は、ノルウェーの森のサウンドトラックだと思っているんだ」
より平凡な言い方をすれば、彼はウォブラーの主要な参照点について率直に語っている。
「PFM、ジェントル・ジャイアント、キング・クリムゾン、グリフォン、ジェネシス、イエス、EL&Pなどのバンドにインスパイアされていることを隠そうとはしていない。70年代初期のプログレ・バンドが去った場所を、僕らは誇りを持って引き継いでいる」
ヒーローたちのサウンドを再現するためのウォブラーの綿密なアプローチは、彼らの芸術へのコミットメントを証明している。
「本物ということに関しては、僕らはかなり極端なんだ。ミディもサンプルもデジタル・キーボードも使わない。クラシックの楽器もかなり使っている」
彼は1975年以降に製造された楽器は一切使わない。
「サンプルやソフト・シンセは、それ自体で使う分には何の問題もない。サンプルを使って本物そっくりのサウンドを出そうとしても、本物のような奇抜さや欠点、あるいは魅力はないのだから。僕にとってデジタル・サンプルは死んでいて、アナログ・キーボードは生きていてユニークなんだ。僕のメロトロンは、それぞれ微妙に音が違う。見た目も、感触も、香りもいい。そして、本物を弾く方がずっといい演奏ができる。本物は僕と音楽のベストを引き出してくれる」
フロイスリーは現在、20台から30台のキーボードを所有している。
「やめようと思っても、売ったり買ったりしているんだ。でも、チェンバリン、メロトロン、ムーグ、ARP、ハモンド・オルガン、ローズ、ウーリッツァー、クラヴィネットなど、最も必要なクラシックにはこだわっている。もちろん、古いクラシックには欠点もある。メンテナンスが大変だし、ライヴで使うにはあまり実用的ではないからね」
アルバム『Rites At Dawn』のレコーディングに集中した2年間を経て、ウォブラーは先日のカナダ遠征に続き、さらなるライヴを計画している。
「僕らは良い意味でも悪い意味でも古典的なバンドなんだ。僕らはいつも喧嘩しているし、それは疲れるけど音楽にとっては健全なことだと思う。でも、ライヴで演奏するのは、すべての機材を整理するのがとても大変なんだ」
出典:
【バンド・プロフィール】
ノルウェーのホネフォス近郊で1999年初めに結成。
数ヶ月でアルバム『Hinterland』の基本的なアイディアが出来上がった。
2001年から2003年頃まで、ラースのスタジオでデモが録音された。
アメリカのレコード・レーベル、ザ・レーザーズ・エッジとレコード契約を結ぶ。
2004年6月、『Hinterland』のレコーディングを開始、7月にNEARfestで公開された。
現行メンバー:
Kristian Karl Hultgren - bass
Lars Fredrik Frøislie – keyboards
Martin Nordrum Kneppen - drums, percussion
Andreas Wettergreen Strømman Prestmo - vocals
Geir Marius Bergom Halleland - lead guitar
ディスコグラフィー:
『Hinterland』(2005年9月)
『Afterglow』(2009年2月)
『Rites at Dawn』(May 2011年5月)
『From Silence to Somewhere』(2017年10月)
『Dwellers of the Deep』(2020年10月)
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