■ソロアルバムのボートラをチェック
ウェットン・ファンの友人によると、今回ボックスセットに収められたソロアルバム6枚のボーナス・トラックはすべて既発表曲なのだそうです。
自分はそこまでウェットンマニアではないので、手持ちのアルバムに収録されておらず、聴いたことがない曲がいくつかありました。
1. Caught in the Crossfire 1980
アナログ時代に聴き倒したアルバムですが、手元にCDはありません。
LPには収録されていなかった曲が2曲収録されています。
「Every Inch of The Way」
「Out of The Blue」
1990年にCD化された日本盤には収録されておらず、1999年の日本盤CD再発で追加されたようです。その後のリリースでは収録されています。
圧倒的に日本盤のリリースが多いのが、ウェットンの日本での人気を物語っていますね。
ボーナスは2曲ともウェットンらしい良い曲だと思いました。
「Every Inch of The Way」は、米国で90年代に録音したLori Cuomoとのデュエット・バージョンが『レアリティーズ』のVol2に収録されています。ウェットンの女性とのデュエットはiCon含めて色々ありますが、どのデュエット曲も好きです。
2. Voice Mail(Battle Lines)1994
ウェットンの90年代以降のソロアルバムの中では、一番聴き込んだお気に入りのアルバムです。
来日公演にも行きました。
1994年に買った日本盤CDにはなかった「Battle Lines」のアコースティック・バージョンが収録されています。1996年のブループリント盤『Battle Lines』以降追加されたようです。
ただ散々ライヴでも披露された曲ですから、ボーナスのありがたみも半減です。
3. Arkangel 1997
1997年に購入した日本盤CDには「Take These Tears」1曲だけがボーナス収録されていました。
今回のボックスには、加えて「The Celtic Cross(インスト)」、「Magazines(ライヴ)」、「Woman(ライヴ)」が収録されています。
1998年の欧州盤から3曲が追加(「Take These Tears」は無し)されたようです。2007年の日本盤になって4曲収録されています。
「Magazines」は94年のライヴということですが、観客の音も聞こえず、スタジオ収録のようなサウンドでした。哀メロギターも聞こえます。
「The Celtic Cross(インスト)」は短いバージョンがサテライトラジオのスタジオ・ライヴ盤に、「Magazines」は『Monkey Business』にデモのような音源が収録されていました。
「Woman」は『Caught in the Crossfire』収録曲ですが、ライヴの時期から本作のボーナスになったんでしょうね。『Monkey Business』にも短いデモバージョンが収録されていました。
今回『Monkey Business』(1998年)を久々に聴き返してみたら、当時は勿論気がつきませんでしたが、その後iConでリメイクされて発表された曲など、デモの宝庫なのに気がつきました。
4. Welcome to Heaven 2000
このアルバムはまず日本盤が出て、翌2001年に『Sinister』として英国でリリースされました。
友人によると、ややこしいことに、ウェットンが『Welcome to Heaven』のミックスが気に入らなくてやり直したのだそうです。
それを聞いて『Sinister』も買いました(笑)
ていねいに聴き比べたわけではないのですが、『Sinister』の方が、サウンドが前面に出たプレゼンスの強いミックスになっています。
聴いてみたら今回のボックスの元になっているのは、『Sinister』の方の音です。
日本盤『Welcome to Heaven』の方だけにボーナストラック2曲が収録されており、今回のボックスにも収録されました。
「Love Is」/「Space And Time」
「Space And Time」は『Voice Mail』収録曲ですが、ボーナストラックはオリジナルよりテンポが遅いバージョンになっています。この曲のサビにはウェットンらしい魅力を感じます。
5. Rock of Faith 2003
今回のボックスには3曲のボーナストラック
「Cold Comfort」
「God Only Knows(メキシコのライヴ)」
「Rock of Faith(デモ)」
が収録されていますが、自分が買った日本盤には「Rock of Faith(デモ)」が収録されていませんでした。
いつどのような形で発表されたのかは調べたけどわかりませんでした。発表された曲より尺は長いけど、ヴォーカルのミックスは小さいし、所詮デモなので無くても大丈夫です(笑)
6. Raised in Captivity 2011
自分が購入したフロンティア・レコード盤CDには収録されていませんが、今回のボックスには日本盤のボートラだった「Face to Face」が収録されています。ウェットンらしい良い曲ですが、正直このアルバムは買ってから一番聴き込んでいません。
本作には「Don’t Misunderstand Me」のようなウェットンらしい良い曲もあるのですが、全体的にロック色の強いアルバムなので世間的には人気が今ひとつなのかもしれません。
調べたら日本盤にはこの曲に加えて「After All」(聴いてないけど『Arkangel』収録曲のことでしょうね)の計2曲がボーナス収録されているようです。
もし「After All」が『Arkangel』とかなり違うバージョンなら、この曲がないことで、ボックスはコンプリートを逃しましたね(笑)
このアルバムをプロデュースしたビリー・シャーウッド繋がりで、同じ時期に同じスタジオでウェットンが歌った「Delta Sierra Juliet」もボックスにボートラ収録したらよかったのに、などと妄想しました。
■某友人によるとリック・ネルソンに頼まれて日本盤のボーナストラックを1曲送ってあげたそうです。もしかしたらこのボックスに使われている?