◼️ターゲットは中高年でしょ
2023年11月8日
By Matt Wardlaw(Ultimate Classic Rock)
筋金入りの音楽オタクにとって、優れたボックス・セットに勝るものはない。
幸運なことに、2023年も名盤の拡張に恵まれた年となった。
プログレッシヴ・ロック好きは、『BBC Broadcasts』ボックス・セットで、ジェネシスのライヴ・パフォーマンスをたっぷりと聴くことができる。
ポーキュパイン・ツリーのスティーヴン・ウィルソンは、イエスとジェスロ・タルとの仕事を続け、1971年の『The Yes Album』と、1982年の『The Broadsword and the Beast』の新鮮なリミックスを提供している。
ピンク・フロイドの『狂気』とスティーヴ・ミラー・バンドの『ジョーカー』も50年という節目を迎えてレトロスペクティブなセットが登場した。
レイナード・スキナードもまた『Fyfty』という大作でバンド結成50周年を祝い、グループの全時代を振り返った。
30年という節目を迎えたアルバムも冷遇されたわけではない。
ブラック・クロウズは1992年の『The Southern Harmony and Musical Companion』を、グリーン・デイはブレイクしたアルバム『Dookie』のために豊富なグッズを掘り出し、ニルヴァーナは1993年の『In Utero』の30周年記念エディションのためにライヴ音源に焦点を当てた。
ザ・フーの長らく噂されていた『フーズ・ネクスト/ライフ・ハウス』のボックス・セットがついに実現し、信じられないほどの155曲が収録された。
グレイトフル・デッドもアーカイブ・ライヴのディープ・ダイブ・シリーズを続け、『Here Comes Sunshine 1973』ボックスで1973年の重要な5つのコンサートを提供した。
要するに、自分の音楽コレクションの穴を埋めたい、あるいは自分の世界の誰かに特別なプレゼントをしたい、と考えているなら、選択肢には事欠かないということだ。
出典:
■他にもウイッシュボーン・アッシュ『アーガス50』、ムーディー・ブルース『子どもたちの子供たちの子どもたちへ』、キング・クリムゾン『太陽と戦慄50』、キース・エマーソンなどがありました。
さらに年内にグレッグ・レイク、キャメル、ジョン・ウェットン、リック・ウェイクマンなどもリリースされます。
一体いくつ出たのか見当もつきませんが、ボックスは再発中心で「おっさんホイホイ」目当てなのは間違いありませんね。身も蓋もない言い方ですが、若者が聴かないロックは、今や「中高年の音楽」になりました。
元々同世代でも聴かない人は多いのだから、当然と言えば当然かもしれません。
スティーヴン・ウィルソンが「ロックはカルト音楽になった」と言うのも同じことだと受け取りました。
それにしてもプログレのボックスは多いですね。一番のお得意様なのでしょう。
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