◼️意外な?ハウのチョイス
2015年5月21日
By Grant Moon(Prog)
スティーヴ・ハウは、40年以上にわたる印象的なソロ・ワークを2枚組のディスクに収めた『アンソロジー』をリリースしたばかりだ。
そんな彼に、イエスのお気に入りの5曲を挙げてもらった。
「世紀の曲がり角」(『究極』1977)
あの曲を今のように表現する方法を見つけるために、私たちは本当に渦中にいた。本当に奥が深くて、音楽が機能しなければならなかった。
「同志」や「不思議なお話を」のような、イエスのソフトな側面が生かされている。
ジョンは彫刻家のことを歌詞に書いていて、そのつながりがさらに深まった。本当に面白いプロジェクトだったし、本当にプロジェクトのように感じる曲だった。「世紀の曲がり角」は『究極』の中心的作品だよ。
「シベリアン・カートゥル」(『危機』1972)
タイトル・トラックは選べないね。というのも、この曲にはたくさんの要素が含まれているからね。
でも「カートゥル」には、当時のバンドを象徴するような要素がたくさん含まれていると思う。
何年もの間、曲を作っているときに、『危機』の頃だったらこれをどうしただろうと振り返ることができた。多分その問いが足りなかったのかもしれない。
「光陰矢のごとし」(『ドラマ』1980)
あのアルバムのことを思い出すよ。
トレヴァーとジェフに実際に会う前に「光陰矢のごとし」を演奏したことを覚えている。
私が覚えている限りでは、トレヴァーがすべての歌詞を書き、ジェフがオーケストレーションを手伝ってくれた。でも、そのダイナミックなやり方とスピードには驚かされたよ。
ステージでは曲がスピードアップすることがよくあるけど、この曲はいつもゆっくり演奏することにしていた。
イエスを続けようという意欲があり、トレヴァーとジェフはそれを比較的簡単に実現する方法を与えてくれた。あのアルバムの方向性は素晴らしかった。
クリスのベースはエレクトラのMPC Outlaw
「南の空」(『こわれもの』1971)
イエスについて聞かれたら、私は70年代しか見ない。それ以降に作ったアルバムが嫌いなわけじゃない。でも、70年代のアルバムには素晴らしい無邪気さがあった。
「南の空」は「スターシップ・トゥルーパー」に似ていて、3つの異なるセクションがあり、3つの異なる展開の感覚を持っている。ロックしているようでロックしていない。
フィフス・ディメンションのようなグループから影響を受けていることもあって、軽快なんだ。僕が持ち込んだ曲ではないけど、いいセクションだよ。
最後のギター・ソロ・セクションでは、レスリー・スピーカーだけでは満足できなかったので、ミッキー・テイトがマイクを頭の上で回して、フーッという生音を出していた。
このマイクを持った彼の姿が目に浮かぶよ。楽しい実験がたくさんあった。
「神の啓示」(『海洋地形学の物語』1973)
『海洋地形学の物語』は、曲作りからリハーサル、そしてスタジオに至るまで、とてもチャレンジングだった。ジョンと私はこのプロジェクトを推し進めた。
ダブルアルバムで、これが1曲目?ジョンと私が「いやいや、うまくいくよ」と言う必要があった。
サイドワン(「神の啓示」)とフォー(「儀式」)は、それ自体が1枚のアルバムのようなもので、今ではとてもプレイしやすくなっている。この2つでこのプロジェクトの始まりと終わりを表現している。
「神の啓示」は、どこに自分を置くかということだ。もし、人々が「待てよ、これはどうだろう」と言うようなところに自分を置けば、それは実際に良いことかもしれない。
レコードが発売された後、マスコミが酷評してリックは去っていった。でもその後、みんなが気に入ってくれた。
出典:
◼️でも2017年にハウがリリースした『アンソロジー2』には「光陰矢のごとし」と「世紀の曲がり角(アニー・ハズラム版)」しか収録されませんでした。